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肝疾患の早期発見と予防

黄疸(おうだん)の出現
肝リピドーシスや胆管肝炎などいくつかの肝疾患では、肝障害の症状として有名な黄疸(おうだん)が出現することがある。黄疸が進むと、愛猫の目を見て、瞳のまわりの白目が黄色くなっていたり(ネコの目は白目がほとんど見えないので、瞼を広げて注意深く観察する必要がある)、白い毛のネコなら、皮膚がすこし黄ばんで見えたりする。とくに、肝リピドーシスでは、黄疸が認められる場合が多いので、太ったネコの飼い主は、ふだんから健康チェックに心がけていたほうがいい。

なお、黄疸とは、胆汁色素(ビリルビン)を処理すべき肝臓が機能障害をおこし、ビリルビンが血液中に蓄積した病態で、高ビリルビン血症ともいわれ、進行すると皮膚や粘膜、および尿も黄色くなる(肝疾患以外に、溶血性貧血などで、ビリルビンの素となるヘモグロビンが大量に破壊され、肝臓が処理しきれなくておこる場合もある)。尿の検査でビリルビンが検出されれば、ネコでは肝疾患の存在が強く疑われる。

肝障害を知らせる指標
黄疸以外で、発見の遅れがちな肝障害を知らせる指標となるものが、私たち人間が健康診断の血液検査で肝臓の状態をチェックする、AST(GOT)、ALT(GPT)、ALP(SAP)やGGT(γ-GTP)など、いわゆる肝酵素と呼ばれる検査の数値である。とくにALT(GPT)は、犬やネコでは肝細胞以外の組織にはあまり含まれていないため、血液検査でその数値が何百・何千と極端に高いと(通常の数値は40~80以下)、何らかの原因により多数の肝細胞が障害を受けていると判断して間違いはない(ASTは、筋肉組織にもたくさん含まれる)。

自覚症状のとぼしい肝臓
肝臓は大きく、丈夫な臓器で全肝細胞の5分の4が壊死するまで、弱音をはかずに多様な仕事をこなすために、犬やネコの自覚症状もとぼしく、まして飼い主がいちはやく肝疾患の疑いをいだいて通院する機会はほとんどない。血液検査、尿検査やエコー(超音波)検査などの健康診断を定期的に行って、大事にいたる前に発見・治療できるように心がけるべきである。

とくに肝臓は血流が豊富で代謝が活発、他の臓器とのつながりも深いので、悪性腫瘍、つまりがんが発現したり、転移したりするケースも少なくない。がんもよほど大きくなってお腹がはれたり、肝不全症状を呈して気づいたのでは後手を踏む。もっとも、肝細胞の再生能力が高いため、がん細胞が特定の部位に固まっていれば、手術で取り除くことも可能である(転移がんの場合は、手術できない)。

肝疾患を防ぐ基本
とにかく人間でも、暴飲暴食の習慣は肝臓への負担が大きすぎて、真綿で首をしめるように肝細胞をじわじわと損なっていく。犬ならジャーキーなどの高蛋白・高脂肪の食べ物ばかりを与えるなど、偏った食餌が重なれば、問題だ。ふだんからバランスの取れた食餌を適量与え、散歩、運動、遊びなど十分にさせ、体力をつけさせる。当たり前のことだが、そんな暮らしを実践することが肝疾患を防ぐ基本といえるだろう。

犬猫病気百科 > 肝疾患(小出動物病院(井笠動物医療センター)院長 小出 和欣先生/監修 1998年3月15日)より一部を引用しました

肝リピドーシス

ネコの肝臓は犬ほどタフではない。「薬」には弱く、ふだんから食べ過ぎだと、じわじわと肝細胞を苦しめる。また、太ったネコが急に食欲不振におちいったら、肝臓に脂肪がたまる肝リピドーシス(脂肪肝)になり、急死することもある。要注意だ。

肝リピドーシスとは?
ネコの肝疾患で深刻な問題となるものに、一般に脂肪肝といわれる肝リピドーシス(脂肪肝症候群)がある。たとえば、太っているネコが急に食欲不振におちいるか、飼い主が急激な減量を始めるかすると、ネコの体は細胞のエネルギー源となる糖分を食べ物から吸収できないために、皮下や内臓のまわりにべっとりとたまった脂肪を溶かして糖分を確保しようとする。

短時間にあまりたくさんの脂肪分が肝臓に集まるために、肝臓が適切に脂肪を処理できず、たくさんの中性脂肪が肝細胞の中に蓄積される。当然、脂肪に邪魔されて肝機能が損なわれていく。これが肝リピドーシスである。やせたネコなら、ふだんから飢餓状況に強く、水分さえ採れば、1週間ほど絶食しても耐えることができる。しかし太ったネコの体は、絶食状態に弱く、3日間食べないと、あわててみずからの脂肪を溶かし出し、肝リピドーシスになりやすい。

肝臓が原因と特定できない症状が一般的
治療法としては、基礎疾患を治療するとともに、チューブを直接胃に入れ、栄養分を強制的に補給し、肝機能を損なう中性脂肪の蓄積を防ぎながら、回復を待つ以外にない。重症例では、死亡率が極めて高い。肝疾患の場合、肝機能を直接的に回復させる治療法はほとんどない。肝疾患をいかに予防するか、いかに早く肝疾患を見つけ進行を防ぐか、である。

肝疾患となっても、嘔吐や吐き気、下痢、食欲不振、多飲多尿など、肝臓が原因と特定できない症状が一般的で、飼い主も、つい体調不良ぐらいとしか考えず、通院、検査、治療が後手にまわることが少なくない。愛猫が太りすぎなら、掛かりつけの獣医師に相談し、無理のない、計画的な減量を行うことが大切である。

犬猫病気百科 > 肝疾患(小出動物病院(井笠動物医療センター)院長 小出 和欣先生/監修 1998年3月15日)より一部を引用しました


※ご参考
・医療情報-肝リピドーシス(ノア動物病院HP)
・猫の脂肪肝(アイリスペットどっとコム > 猫といっしょ)

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ロングテイル

Author:ロングテイル
名前:もも
1997年生まれ
毛色:茶色
好きなこと:
玄関脇のかさぎから空を眺めること、柿の木に登ること。

*このブログについて
(by ロングテイル)
物心ついた時から猫が大好きで、猫とともに暮らして30年以上。
2006年秋、もも(当時9歳)が鼻腔内リンパ腫と乳腺癌を同時に発症。
猫の病気や食事のあり方についての理解不足を反省し、このブログを作りました。特に、鼻腔腫瘍に対する放射線治療、乳腺切除手術と回復の過程について書いています。そのほかに、治療後の様子や日々感じたこと、病気について調べたことなどを書きとめていきます。

*主な内容は次のとおりです。
 ・鼻腔内リンパ腫の治療と予後
 ・乳腺切除手術後の回復過程
 ・がんの猫の食餌管理
 ・猫の乳がん
 ・おすすめの猫本
 ・ももの食事

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