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うずまき猫のみつけかた

アメリカで出会った猫たちのこと、ページをめくっていくと随所にほんの数行の猫の話や、近所の猫たちのスナップショットが必ずどこかにある。著者の、並々ならぬ猫好きぶりがわかる。猫本の意図はないかもしれないが、どこから見ても猫本。あるいは猫本を暗示。

旅行中の美しい空や自然を写した写真に目を奪われながら、うずまき猫って?と思いつつ探しているうちに、どんどん読み進めて読了。どこにもうずまき猫はできてきません…

+ + +

僕は子供の頃いつも、冬がやってきてあたりが日に日に寒くなってくると、世間の猫たちが「ひょっとしてこのまま世界はどんどん寒くなって、氷河期がやってきて、何もかもかちかちに凍りついてしまうんじゃないか」と不安に感じているのではあるまいかと心配したものだけれど(昔は暇だったのか、自分に関係のないことまでけっこうまともに心配したものである)、そんな気配はかけらもなくて、猫たちはいつも気楽な顔をしてのうのうと炬燵で眠っていた。どうやら猫たちはいちいちそんな面倒なことを考えて、気に病んだりはしないみたいである。「冬が過ぎれば、心配しなくてもそのあとにはちゃんとまた春が来るんだから」という基礎的知識がきっと遺伝子によって伝えられ、頭に入っているのだろう。あるいは猫というのは傾向的に、将来のことをいちいち気に病んだりはしないのかもしれない。

というわけで、春がやってくると猫たちはとくに感動の色もなく、「こうなるのはわかっていたんだけどな…」というしょうむなさそうな顔で、のそのそと表にでてくるわけである。まあそういう無感動さが猫のいいところなんだけどね。(以下、省略)


『うずまき猫のみつけかた』(村上春樹著 新潮社 1996)p176-178より引用しました


うずまき猫のみつけかた―村上朝日堂ジャーナルうずまき猫のみつけかた―村上朝日堂ジャーナル
(1996/05)
村上 春樹

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猫の時間

猫という生き物は、いつも軽やかに生きている。

すこしもあわてることなく、それなのにタイミングを逃すこともないところがスゴイ。小さなからだ。猫のかたちをした小宇宙の中に流れている時間…

+ + +

そんな午後には、ぼくらの世界を動かしている時間とはまたちがった、もうひとつのとくべつな時間が、猫のからだの中をこっそりと通り過ぎていく。子供であるぼくのちいさな細い指は、猫の毛の中に、そのような時間の流れかたをかんじることができる。

猫の時間は、まるで大事な秘密をかかえたそほい銀色の魚たちのように、あるいはまた時刻表にはのっていない幽霊列車のように、猫のからだの奥にある、猫のかたちをした温かな暗闇を人知れず抜けていく。


『ふわふわ』(村上春樹著 講談社 1998)より引用しました

ふわふわ

あの、ふわふわのからだの中には人間と共存するためのなみなみならぬ才能と、ひとを越えた人生観がつまっている。そんな感じがする。

自由さ、優雅さ、執着のなさ。
頭の切り替えの早さ。どれも見習いたいものばかり…

+ + +

兄弟がいなかったせいもあって、ぼくは学校から帰ると、いつもその猫といっしょに遊んだ。そしてずいぶん多くのことを、いのちあるものにとってひとしく大事なことを、猫から学んだ。幸せとは温かくて柔らかいことであり、それはどこまでいっても、変わることはないんだというようなこと--たとえば。

その猫はふわふわとした、みごとに美しい毛をもっていた。
それはずっと昔の(そして今でもやはり同じように空に浮かび続けている)あの太陽の温かな匂いを吸い込んで、きらきらとまぶしく光っていた。ほくは指先でそのいりくんだ模様の地図をたどり、できたばかりの記憶の川をさかのぼり、見わたすかぎりに広がるいのちの野原を横ぎっていった。

そんなわけで今でも、ほくはこの世界に生きているあらゆる猫たちのなかで、だれがなんといおうと、年老いたおおきな雌猫がいちばん好きなのだ。


『ふわふわ』(村上春樹著 講談社 1998)より引用しました


ふわふわ (講談社文庫)ふわふわ (講談社文庫)
(2001/12)
村上 春樹安西 水丸

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猫にかまけて

それは歳をとったから?だったのか…
ももが最近、人を呼ぶように、もっといえば何か用事を言いつけるように鳴くようになった。たとえば、ごはんのふたをとってほしい*とか、こたつの布団を持ち上げてほしいとか… 時々、自分(猫)でふたをよけてごはんを食べているのに。

よそのお宅でも、こうしたことがあるようだ。
このくだりを読んだとき、笑いながら泣きそうになって、また笑ってしまった

* 小刻みに食べるので、水分が蒸発しないようにふたをしてしている。

+ + +

ココアは今年で20。人間でいえば確実に百歳をこえているので、希望はなるべく叶えてやるようにしている。

というと、「しかしあれじゃないですか。相手は猫なわけざんしょ? 希望といってもなにを言っているのかわからなのじゃござんせんか」と心配する人があるかも知れぬが大丈夫、猫も20年近く、一緒に暮らすとある程度、会話が成立するようになる。

例えば雨の朝。目をさまして居間に入ってきた私の姿を認めるやココアは、
「ぎゃあああ」と絶叫する。これはなにをいっているのかというと、
「雨の日は湿度が高く毛皮が湿って不快だし、気圧の関係で気分がすぐれぬからただちに雨をやませろ」と言っているのである。

しかしいくら希望はなるべく叶えるようにしているといってもさすがに雨をやませることはできないので、
「うん。それは分かるけど、さすがに雨をやませることはできない。なんとなれば僕は弘法大師ではないから」と説明するのだけれどもココアは納得しない。

「あなたが弘法大師でないことははじめから分かっている。あなたはマチダさんでしょ」
「はい。マチダです」
「ね。そうでしょ。そのマチダさんに私は雨をやませろ、と言っているのです」
「はあ。しかしですねぇ、雨というものは天然自然の現象であってそれを人為的に降らしたりやましたりすることはできないんですよ」
「でも私は毛皮が湿って不愉快なのです」
「ええ、でもできないものはできないのです」

そう言うとココアはぴたりと話しやめ、まん丸な目でじっと私の目をみつめて、そうして見られるとなんだか雨をやませることができないことがとんでもない罪悪のような気がして、
「雨をやますことができなくてすみません」とつい詫びを入れることになる。

それ以外にもココアは、「膝に乗せろ」「飯をいれろ」「水がなくなっている」「寒いからなんとかしろ」「照明が暗くて抑鬱的な気分になるから明るくしろ」「コタツのなかに入るのにコタツ布団を頭でくんくん押して入るのが面倒くさいから持ち上げろ」といった希望を出す。

またココアは、「自分を一人にして寝室にいくな」ということもある。(以下、省略)


『猫にかまけて』 町田 康著(講談社 2004)p173-176より引用しました


猫にかまけて猫にかまけて
(2004/11/16)
町田 康

商品詳細を見る


目次:

-平成十二年四月~平成十四年四月
拙宅の猫たち
横着者が黒豆を
拙宅の守旧派
ゲンゾーの思惑 ほか
-平成十四年八月~平成十六年四月
続・拙宅の猫たち
器用の夕べ
イラキアタック・時計の水漬
死闘 ほか

転移がんとは

ももは、当初の病理検査で乳腺がんがリンパ節に浸潤していることがわかった。あまりにも知識がなくて、「転移」と「死」はもうすぐそこに迫っているような気持ちに襲われた。

しかし、その後、本人(猫)の生命力もさることながら、ほんとうにさいわいなことに、ほとんど元の生活ができてずっと元気でいることができた。

医学知識のなさは、現在も当時とあまり変わりないが、がんはゆっくりとしているように見える。治療開始時点のリンパ腫は、グレード3、乳腺がんは13mmの大きさだった。ももの身体的なコンディション、主治医の先生方の適切な判断と指示、治療方法の選択、食餌に対するアドバイスや改善、さまざまな条件が重なって、ここまで来ることができたのだと思う。

+ + +

ひみつ36:
転移したがんは、
窓から出て行った鳥

がんは、限られた栄養を、正常細胞とがん細胞とが奪い合う一種の「椅子とりゲーム」のようなものです。ただ、ふつうの椅子とりゲームとちがって、がん細胞の数がどんどん増えていきますので、ゲームを続ければ続けるほど、正常細胞にとって椅子の確保がむずかしくなります。

しかし、ゲームのルールは単純ですから、がんは物理的・数学的にとらえることができる。つまり、物理法則に相当する「公式」が成り立つのです。その公式のひとつとして、転移をしてしまったがんは、大腸がんの肝臓転移(本当の意味での全身転移とは言えません)など一部例外はあるものの、基本的に治療しにくいという点があげられます。

血液の中にがん細胞が流れ込んで、他の臓器に転移するわけですから、一箇所にだけ転移することはまれです。植民地を世界中に作って、五大陸に進出していったかつての西洋諸国と同じです。

がんの転移があれば、その際の治療は、全身にばらまかれたがん細胞に対するものになりますから、全身的な治療、つまり抗がん剤が治療の中心になります。しかし、残念ながら、強い抗がん剤を使っても、がんが完治する可能性は低く、治療の目的は延命となります。

これを「鳥かごと鳥」にたとえてみます。早期のがんの治療は、鳥かごの中の鳥を捕まえるようなもので、比較的簡単です。リンパ腺にまで転移したようなある程度進行したがんは、鳥が鳥かごから出て、部屋の中を飛び回っている状態です。鳥かごに入っているときよりは大変ですが、がんばれば捕まえられるでしょう。

転移したがんは、鳥が部屋の窓から外に出ていった状況に似ています。こうなると鳥を捕まえることは難しくなります。それでも、たまたま鳥が部屋に戻ってくる可能性はゼロではありません。気がついたら、鳥が自分からかごの中に入っていることだってあり得なくはないでしょう。これが末期がんからの「奇跡の生還」です。

がんが治るかどうかは、最終的には確率的なものですので、奇跡はつねに起こり得る。その意味で、大逆転の希望はいつも失われませんが、それでも外に出て行った鳥がかごに戻ってくるような奇跡は、望んで得られるものではありません。(以下、省略)

『がんのひみつ』中川恵一著(朝日出版社 2008)p91-93より引用しました


がんのひみつがんのひみつ
(2008/01/10)
中川恵一

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がんにかかるとは

がんがカラダの中で、どのようにしているのか…
がんの性質が、とてもわかりやすく書かれています。

+ + +

ひみつ34:
がん細胞はどんどん
タチが悪くなる

がんは不思議な病気です。「がんにかかる」といいますが、もとは自分の細胞です。からだの外から、自分以外の細胞がやってくれば、免疫の仕組みでその細胞は殺されてしまいます。

しかし、癌細胞はもともと自分の細胞だったため、異物(危険な細胞)として認識されにくいのです。癌細胞は、「自分であって、自分でない」という」奇妙な性質をもつため、体の中にはびこることになるわけです。

また、興味深いことながら、癌細胞は、自分が生まれたカラダの中でしか生きていけません。ある人にできたがんの細胞を別の人のカラダに植え付けても、免疫細胞に確実に殺されてしまいます。

がん細胞は際限なく細胞分裂をくりかえし、自分と全く同じコピー細胞を次々と生み出していきます。細胞分裂を繰り返すとともに、がん細胞のDNAには突然変異がさらに積み重なっていき、どんどんタチが悪くなります。

そして、がん細胞が誕生した臓器から、血液の中に流れ込んで他の臓器に転移し、体が必要とする栄養をどのどん奪い取ってしまうため、その人を死に至らしめるのです。

『がんのひみつ』中川恵一著(朝日出版社 2008)p88-89より引用しました



がんのひみつがんのひみつ
(2008/01/10)
中川恵一

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目次:

がんを知っていますか?
がんは増えています!
がんって、何?
がん難民を死語に!
がんとどうつきあうか
日本のかんのウィークポイント
死に方上手 -どうせ死ぬなら、がんがいい
日本のがんは闇の中
医療にお金をかけない国、日本


猫はなぜのどを鳴らすのか?

最近、ももがゴロゴロをしていると今までになくホッとする。

それは、いま、たったいまももは気分がいいのだということがわかるから(※例外的に、猫はそのほかの場合にものどをゴロゴロ鳴らすことがある)。猫は自分のためではなく相手に好意を伝えるために、のどを鳴らすのだという。

“万事うまくいっている”というサインなのだという。そう思うとゴロゴロがはじまると、余計に安心する。

+ + +

猫がのどを鳴らすのはほぼ例外なく満足しているしるしだ(ただし、このあと述べるような例外がある)。猫がのどを鳴らしているのに、誰かが「ふりをしているだけだよ」というのは聞いたためしがない。カリフォルニア大学ディヴィス校獣医学部のニールス・ペダーセンによれば、猫がのどを鳴らすのは中枢神経系に由来しており、反射行動ではなく自発行動であると研究から示されているという。

そのメカニズムについては、確かなことは誰も知らない。猫は口を閉じたままでのどを鳴らせるので、のどを鳴らしながら同時に声を発することもできる。仔猫は生後一週間ほどでのどを鳴らし始め、それは万事うまくいっていると母親に知らせる手段となる。ごろごろは声というよりは振動なので捕食者に悟られる心配もなく、母猫は仔猫に危険がないと知ることができる。母親は自分ものどを鳴らして応える。いってみれば自動制御の防衛システムなのだ。

猫はひとりでのどを鳴らすことはなく、つまり自分だけのためにではなく、人間や猫仲間や好意を感じているほかの動物のために、のどを鳴らすようだ。お気に入りの玩具の前で猫がごろごろいっているのは見たことがない。ひょっとすると、どの猫もたがいに認識できる独自の「テーマソングともいうべき」ごろごろをもっているのかもしれない。「ああ、あなたのね」といった具合に。

「猫たちの9つの感情」ジェフリー・M・マッソン著(河出書房 2007)p68-69より引用しました


猫たちの9つの感情猫たちの9つの感情
(2004/01/18)
ジェフリー・M・マッソン

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序章 猫の心に宿る9つの感情を求めて
1章 ナルシシズム
2章 愛
3章 満足
4章 愛着
5章 嫉妬
6章 恐怖
7章 怒り
8章 好奇心
9章 遊び好き
結論 自由の世界へ旅立つ猫たち

猫が癌になったら

癌というのは、病気の説明もちょっと特殊。悪性腫瘍の場合、医療行為を受けたあとも体の中に細胞レベルで癌が存在することを想定して、治癒を目的とする「治療」という言葉をほんとうは使わないようだ。もし精緻な説明を行おうとすれば、医療を受ける目的は「延命」といわなければならない。“やっぱり、死ぬ確率が高いんだ…”多くの飼い主が、心の中でそうつぶやくだろう。たとえ、言葉が指し示すところを頭で理解しても。獣医師の先生は何から何までたいへんだなと思う。

さて、問題はそのあと。そう遠くない将来、本人(猫)がいなくなると思うとさびしいし、何らかのアクシデント(例:転移など、本人の状態の急変)によって、その日は意外に早く来るのではないかと、マインドは際限なくネガティブになったりもする。

でも、やがて目の前にある問題をひとつひとつ片付けていこうという気持ちに切りかわる。心の中でスイッチが入る感じがする。そうそう、いつまでも嘆いてはいられないから。神様はちゃんと、人をたくましくお造りになっている。

『人はなぜ動物に癒されるのか』(アレン・M・ショーン著 中央公論新社 2001)の中に、「大切な友である動物」が病気になったときにできることとして、次のように書かれている。

- - - - -
病気の動物にしてあげられること

たとえば、自分の飼っている猫がガンになってしまったとしよう。私たちのほうが取り乱し、置いていかないでくれと悲しみに打ちひしがれていたら、猫はその沈んだエネルギーを感じ取ってしまうだろう。私たちの心を感じ取って彼をも悲しみに引き込んでしまうかもしれない。そうなったら、免疫機能を抑制する働きのあるさまざまな神経伝達物質が彼の体内に放出されてしまうこともあるのだ。今まで見てきたように、感情は健康に大きく影響を与えるのである。それは70歳の女性においても7歳のシャムネコにおいても、同じなのだ。

私は決して心の思いや感情を抑圧することを進めているのではない。そうすることじたい、健康に悪影響を及ぼす。動物の前ではできるだけ愛情豊かに明るく振まうように心がけたい。そうすれば彼らもポジティブな気持ちを持つようになり、免疫機能を促進する生化学物質が放出される。つまり、私たちの前向きな態度によって動物たちの病状が良くなることもあると言っても過言ではないのである。

「旧約聖書」で、ソロモン王はこういっている。「喜びをいだく心は体を養うが、魂が沈み込んでいると骨まで枯れてしまう」。だが、どれほど動物に愛情を注いでも、死んでしまうことは当然ありうることである。最善をつくし、希望をもって、祈るよりほかにないのだ。

私はクライアントたちにこうも言う。依存しないかたちで愛しなさい、と。私が言いたいのは、動物のために最善をつくし、結果を甘んじて受けよう、ということである。「そばにいなくては困る。絶対お前を手放さないよ。行かないでおくれ」と動物に話しかける人々を私は数多く見てきた。死ぬことは失敗ではない。新しい旅立ちに過ぎないのである。

かわりに彼らのために彼らを愛してあげよう。動物が病気であろうとなかろうと誰であろうと、自分の気持ちにいかなる条項や条件もつけないで愛してあげよう。「逝かなければならないのなら、しかたない。それでも私がおまえを愛する心には変わりはないし、そのときが訪れるまでできるかぎりのことはするよ」と言ってあげよう。


- - - - -
「人はなぜ動物に癒されるのか」(アレン・M・ショーン著・中央公論新社)p314-315から一部を引用しました


人はなぜ動物に癒されるのか―Kindred Spirits人はなぜ動物に癒されるのか―Kindred Spirits
(2001/12)
アレン・M. ショーン太田 光明

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目次:
序章 ミーガンとの思い出
第1章 動物は苦痛を感じるか―私が獣医師になるまで
第2章 心の隅々に―人と動物の絆がもたらす恩恵
第3章 人が動物にしてあげられること
第4章 共存する仲間たち―種属を越えた生き物の驚くべき結びつき
第5章 魂の結びつきを築くために―七つの方法
第6章 魔法のカプセルを探して―ホリスティック医療とはなにか
第7章 キンドレッド・ヒーリング―自宅でできる治療法
第8章 ほろにがい別れ―ペットロスを乗り越えるには
終章 キンドレッド・スピリッツを見つけるには

猫は、ほかの猫と自分を比べない

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自分は自分、ほかの猫はほかの猫
猫は自分に与えられた環境の中で、自分なりに快適さを求めようとします。だから、室内飼いの猫が外を歩く猫を窓からジッと見ていたとしても、「自分も外を自由に歩きたい」と思っているわけではありません。まして「自分のほうがいい暮らしをしている」とか「あの猫はおなかをすかせてかわいそうだ」と思うことはありません。単に侵入者に対して緊張しているだけです。

猫はそれぞれの暮らしを、それぞれの暮らしとして受け入れます。自分をほかの猫と比べて嘆いたりしません。人間の感覚で猫を判断してしまうのは、良くないことです。良かれと思ってしたことが、猫に不幸を押し付けることにもなりかねないのです。

猫にとっては“猫”はみんな同じ
純血種の猫を、私たちは「いい猫」といいますが、これも私たちの価値基準です。猫にしてみれば「どれも猫」であって、その区別などつきません。純血種の猫にも、そんな意識はありません。“猫”でしかないのです。


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「猫の幸せな生活」加藤由子著(日本文芸社 1995)p40より一部を引用しました

猫の鳴き声は「猫の感情」

読んでみたい本の紹介です(まだ、読んでいません)。
数百冊もの猫に関する本を紹介しているサイト、「猫とネコとふたつの本棚」書評のページに興味深い内容が載っていました。

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「猫の幸せな生活 猫たちが望む正しい飼い方・育て方」
加藤由子(かとうよしこ)

猫と暮らすための基本的な事柄が書いてあります。
猫と暮らす心得書みたいな本?

たとえば、猫の鳴き方というか、考え方。
『「エサをくれ」ではなく「何か食べたい」と言ってなく』
人間は、相手に何かを伝えたいときに声を出しますが、猫は自分の「そのときの気持ちが声になって出るだけです」。これは些細な違いのように見えて、実は猫を理解する上でとても大事な観点なのではないでしょうか。

『たとえば、台所で足にすり寄ってなく猫は「何かちょうだい」と言っているのではなく「何か食べたい」「おなかがすいが」と言っているのです。

ドアの前でなく猫は「開けてくれ」ではなく、「ここにいるのはいやだ」です。「抱っこして」ではなく、「寂しい」。「あの猫は嫌いだ」ではなく単に「怖い」。つねに自分が感じていることを表現しているだけです。これは、ムード・ランゲージといわれ、私たちの泣き声や笑い声、ひとり言などと同じです。

人になれている猫は、人の顔を見ながらなきますから、私たちは、はっきりとした要求をしているように解釈します。でも猫は、まわりにだれもいなくても同じようにないています。気持ちが高ぶると、それが声になって出てしまうのです。』

我々人間は、つい、人間固有の考え方に凝り固まってしまいがちです。しかもそのことに自分では気がつきません。この本はそんな固い頭を解きほぐすのに役立つと思います。人間とはまったく違う考え方感じ方をする猫という動物。それなのに、こんなにも身近に存在してくれる猫たち。

特に、生まれて初めて猫と接するような方にお奨めの本です。

(2007/3/4)
★情報度4;おすすめ度4

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*猫とネコとふたつの本棚>猫の飼育書・フード>加藤由子「猫の幸せな生活」より引用しました


『猫の幸せな生活』(加藤由子著 日本文芸社 1997)によると、猫の鳴き声は、その時の猫の感情だという。『猫は自分の「そのときの気持ちが声になって出るだけです」』とのこと。決して、ご飯をくれとか、ドアを開けてといっているのではなくて、「お腹がすいた」とか「ここにいるのはいやだ」と、彼らの感情の表現しているのだという。

鳴き声は猫の気持ちだったのか…(納得)。 ヒトは自分の気持ちや感情を表すために言葉を使っているが、言葉を使えるからといって、いつも自分の気持ちや感情に対して敏感で感覚が研ぎ澄まされているとは限らない。気持ちや感情に対して言葉や思考を使っていくらでもうそがつけるからだ。そこが、いつも「猫は自己欺瞞がない」と思う根拠。

春先、抗がん剤治療の間、時々、ももがどうして鳴き続けているのかわからないことが何度もあった。鳴きながらリビングを動き回ったり、夜誰もいない部屋を出たり入ったりしていた。主治医の先生にたずねても情報量(家族からももの様子を伝えるだけでは)が少なすぎて、原因は不明なままだった。薬が体に入り、体の中(血中)を巡り始めて、ふだんにはない体の感じを味わったときの気持ちかもしれない。あるいは、薬剤が癌細胞をたたきはじめたその感触を感じとっていたのかもしれない。このへんは、ももに語ってもらわないとわからないが。

治療がひと段落した初夏の頃から、ももが甘えるように短くしりあがりに鳴くことが増えた。甘えたい気持ちだったのだろう。

+ + +

猫の幸せな生活 猫たちが望む正しい飼い方・育て方
猫の幸せな生活―猫たちが望む正しい飼い方・育て方 / 加藤 由子

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プロフィール

ロングテイル

Author:ロングテイル
名前:もも
1997年生まれ
毛色:茶色
好きなこと:
玄関脇のかさぎから空を眺めること、柿の木に登ること。

*このブログについて
(by ロングテイル)
物心ついた時から猫が大好きで、猫とともに暮らして30年以上。
2006年秋、もも(当時9歳)が鼻腔内リンパ腫と乳腺癌を同時に発症。
猫の病気や食事のあり方についての理解不足を反省し、このブログを作りました。特に、鼻腔腫瘍に対する放射線治療、乳腺切除手術と回復の過程について書いています。そのほかに、治療後の様子や日々感じたこと、病気について調べたことなどを書きとめていきます。

*主な内容は次のとおりです。
 ・鼻腔内リンパ腫の治療と予後
 ・乳腺切除手術後の回復過程
 ・がんの猫の食餌管理
 ・猫の乳がん
 ・おすすめの猫本
 ・ももの食事

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