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腎臓の健康と老化
腎臓はネフロンと呼ばれる小さなろ過装置がたくさん集まったものです。エネルギー産生など体内の様々な反応において、いらなくなった老廃物は細胞から血管の中に入り腎臓に送られます。そして血液中の老廃物は腎臓でろ過され尿として排泄されます。ちなみに猫の腎臓は、約20万個のネフロンからできているといわれています。年をとるにつれてネフロンのろ過機能は徐々に失われてゆきますが、それ以外にも高血圧などの病気は腎臓(ネフロン)の機能に悪い影響を与えると考えられています。
老化と腎臓の健康
老化によりネフロンのダメージは徐々に進んで行きますが、残ったネフロンが痛んだ部分の機能をある程度肩代わりしてくれることから腎臓の働きがどれくらい低下しているかというのは外見からはわかりにくいという特性があります。
腎臓のろ過機能は、クレアチニンや血中尿素窒素(BUN)などの血液中の特殊な成分の濃度を測定することによって推測することができます。しかしながら、検査値に異常が認められたときには、すでにかなりの部分(75%以上)のネフロンがダメージを受けた状態にあると言われています。
老化や病気など原因は様々ですが、腎臓の機能が低下するとネフロンのろ過機能が失われ、老廃物を体外に排泄できなくなります。残念ながらダメージを受けたネフロンを復活させることは困難であり、そのため高齢期になったら、早めに腎臓の健康維持に配慮した高齢猫用のフードに切り替えることをお勧めします。
腎臓の健康に配慮した高齢猫の食事
高齢猫の腎臓の健康維持を考えた場合、蛋白質、核酸(プリン体)、リンを多く含む肉類の過剰摂取には注意が必要です。蛋白質は丈夫な体格を維持するため重要な栄養素ですが、余剰な蛋白質がエネルギーとして利用されるときアンモニアが産生されます。また核酸(プリン体)も、体内で代謝され尿素やアンモニアとなります。大量に産生されたアンモニアの処理は腎臓への負担となります。
また働きが悪くなった腎臓は尿中にリンを排泄することができないため、血液中のリンの濃度が上昇します。血液中のリンの濃度が上昇すると、バランスをとるため骨からカルシウムが血液中に溶け出てきます。結果的にリンの過剰摂取は、骨ももろくすることにつながります。また高血圧は腎臓への負担となるため、塩分(ナトリウム)の濃い食事も避けたほうが良いでしょう。
日本ヒルズ・コルゲート株式会社HP > 愛猫の食事健康相談室 > 腎臓の健康より一部を引用しました
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