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動物医療センターまでの道のり -平日の昼間-
本人(猫)は、キャリングケースの中で、時々向きを変えて座りなおしていました。JRに乗り込んだ頃は、やや目を丸くしているようにも見えましたが、おおむね落ち着いて大物ぶりを発揮。
車両の振動が伝わらなければいいと思い、ケースを膝の上にそっと置きました。途中、長いトンネルに入り、かなりの騒音と振動がありましたが、猫にとりストレスになるのでしょうか?ホームや階段を歩くときも、なるべくケースの中の居心地が良いように、空中を静かに平行移動するようにして、キャリングケースを持ち歩きました。
腫瘍
腫瘍細胞は、環境さえ許せば(例えば人工的な培地で培養されるなど)無限に増殖する能力を持つ、不死化した細胞である。しかし、生きている動物の体に生じたものは、自らどこまでも自律的に増殖できる環境を作っていく能力(近傍組織に浸潤したり、遠隔臓器に転移(metastasis)するなど)を獲得しないかぎり、現実には発生した場所で有限の大きさにまで増殖することしかできない。このようなものを良性腫瘍(benign tumor)という。対して、近傍の組織に進入し、遠隔転移し、宿主の体を破壊しながら宿主が死ぬまで増え続けてゆく腫瘍が、悪性腫瘍(malignant tumor, cancer)である。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
良性腫瘍・臨床的な取り扱い
また、悪性腫瘍はしばしば良性腫瘍の中から発生する(=良性腫瘍が悪性化する)ため、臨床的にはその意味でも、腫瘍の良悪の明らかな境界線が引きづらいことが多い。例えば大腸ポリープを例にとると、数ミリのポリープは腺腫でありそのまま推移すれば概ね良性であるが、数センチを超えるとかなりの確率で腺癌細胞が現れ大腸癌化することが知られている。したがって、良性腫瘍は前がん状態と見ることもできるが、がんの細胞分化に関しては未解明の部分が多く、この考えに対する異論もある。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
良性腫瘍
病理学的特徴:
すなわち、良性腫瘍細胞は自律的な増殖をするものの、自らどこまでも自律的に増殖できる環境を作っていく能力をもたず、発生した場所で増殖するのみであり、栄養血管の不足などそれ以上の増殖を許さない環境が生じた時点で増殖を停止する。分化度の高い悪性腫瘍より、更に分化度の高い腫瘍と言うこともできる。なお、発がん機構は多段階であり、良性腫瘍と悪性腫瘍の境界線は必ずしも明らかではない。
形態的には、概ね以下のような特徴を示す(全ての良性腫瘍に当て嵌まる訳ではなく、またこの特徴に当てはまる腫瘍が全て良性という訳でもない)。
・周囲の組織を圧排しながら増殖し、肉眼的にも顕微鏡的にも、周囲との境界が明瞭な膨脹性増殖を示す。転移や浸潤傾向を示さない。
・発生母地の組織とあまり変わらない(=類器官的 organoid な)組織構造を示す。即ち構造異型が小さい。(とは言え、全くの正・常構造ではない。例えば腺腫の腺管は極性を持たない走行を示し、また三次元的なネットワークを構成している。)
・個々の細胞の形態も母地の正常細胞とあまり大きな隔たりがない。即ち細胞異型が小さい。
・細胞周期が長い。また、異常核分裂を起こさない。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
ホジキンリンパ腫
日本には少ない(全悪性リンパ腫の約10%)
症状:
表在リンパ節腫大(首のつけね、脇の下、足のつけねなどのしこり)、体重減少、発熱など。
組織学的分類:
WHO分類によれば、ホジキンリンパ腫は古典型と結節性リンパ球優勢型の2つに大きく分類され、古典型には4つの亜分類を持たせている。
古典型ホジキンリンパ腫:
リンパ球豊富型古典的ホジキンリンパ腫
結節硬化型ホジキンリンパ腫
混合細胞型ホジキンリンパ腫
リンパ球減少性ホジキンリンパ腫
結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫
診断:
リンパ節生検。WHO分類では4種類(リンパ球減少型、リンパ球優位型、結節硬化型、混合細胞型)
治療:
病期により異なる。ステージI,IIAでは主に放射線療法。ステージIIB以上では化学療法(ABVD, C-MOPP、BEACOP療法など)。放射線療法後に化学療法を加えると再発率を低下させるといわれているが、全生存期間には有意差を認めないとされる。
予後:
年齢、B症状(発熱、体重減少、寝汗)、巨大縦隔腫瘍などは、予後不良因子とされる。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
非ホジキンリンパ腫
症状:
体のどこかのリンパ節が腫大しており、無痛性であることがポイントである(風邪などのときは有痛性)。
検査所見:
末梢血は正常または白血化している。
診断:
診断は、リンパ節からの組織生検で行われる。穿刺細胞診を行うこともある。
病期:
診断が確定すると、CT、骨髄生検により病期判定を行う。病期分類として国際的統一基準はまだないが、日本ではアメリカで開発されたAnn Arbor分類を用いることが多いと思われる。ただホジキン病と異なって病期はあまり治療に影響せず、重要ではない。
治療:
リンパ腫細胞の由来・Stage分類に応じて多剤併用化学療法による治療が行われる。成人と小児では予後も大きく異なり、治療法が異なる。予後が悪いと予測されるものに関しては移植が行われることもある。
成人のdiffuse large B cell lymphomaに対しては、シクロホスファミド、アドリアマイシン、ビンクリスチン、プレドニゾロンを組み合わせるCHOP療法が行われる。新しい薬であるリツキシマブ(抗CD20マウス=ヒト・キメラ・モノクローナル抗体)を併用することもあるが、奏効率が上昇するというエビデンスはない。 胃のMALTリンパ腫にはヘリコバクター・ピロリ除菌療法が奏効するものもあるという報告がある。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
悪性リンパ腫とは
悪性リンパ腫という単一の疾患があるわけでなく、多様な疾患の寄せ集めであり、しかもその疾患分類については今でも分類作業が進行中である。少なくとも確実なものとして、ホジキンリンパ腫*(Hodgkin's lymphoma,HL、あるいは Hodgkin's disease, HD)と非ホジキンリンパ腫* (non Hodgkin's lymphoma, NHL) がある。ホジキンリンパ腫はおそらく単一な疾患であるが、非ホジキンリンパ腫はその他の疾患の寄せ集めである。欧米ではホジキンリンパ腫が多数を占める為、こういった分類になったと思われるが、日本人の場合は、前者は約10%を占めるに過ぎず、多くは後者である。
悪性リンパ腫は全身に発生するというその性質上、治療を行っても腫瘍細胞が完全に消えたことを証明することはできない。そのため「完治」という表現はせず、腫瘍を検出できなくなった時点で「緩解(寛解)」したと表現する。これは白血病と同様の扱いである。緩解に至っても腫瘍細胞が残存していることがあって再発と緩解を繰り返す例も多く、現在もなお治療は困難な疾患である。
原因はわかっていないが、ウイルス説・カビ説・遺伝説などがある。小児白血病、絨毛癌などと並んで悪性腫瘍の中では比較的抗癌剤が効きやすいとされる。また一般に、悪性度の高いものほど化学療法に対する感受性が強く、緩解に至る確率も高いとされている。
症状:
頸部、鼠径部、腋下などのリンパ節が腫大することが多いが、各臓器に発生するリンパ腫の場合にはレントゲンや内視鏡による検査で発見される場合もある。また全身の倦怠、発熱、盗汗(ねあせ)、体重の減少などがみられる場合もある。
進行すると全身の衰弱、DIC、多臓器不全などから死に至る。
病期分類:
リンパ腫の病期分類としては、次のAnn Arbor分類が世界的に用いられている。通常の癌と異り、0期という分類はない。
I期 一ヶ所のリンパ節病変を認める。
II期 横隔膜を隔てて上半身のみ、あるいは下半身のみの二ヶ所のリンパ節病変を認める
III期 横隔膜を越えて上下半身のリンパ節病変を認める
IV期 他臓器あるいは骨髄に病変を認める。リンパ節病変の有無を問わない。
組織学的分類:
非ホジキンリンパ腫は、ホジキンリンパ腫に該当しない雑多な疾患の集合であるので世界的に統一された分類というのはなかったが、1999年に発表されたWHO分類が現在有効である。非ホジキンリンパ腫は、B細胞が腫瘍化するか、T細胞あるいはNK細胞が腫瘍化するかによって大きく2つに分類される。前者をB細胞性腫瘍と言い、後者をT/NK細胞性腫瘍と言う。
※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用しました
放射線治療を決心した瞬間
紹介を受け、主治医の先生をたずねるまでの間は、医療知識のなさが災いし「本当に助かるのか」「全身麻酔は猫の体にとって大丈夫なのか」「放射線治療に通い続けられるのか」等、いろいろな疑問が噴出してきました。「本人(猫)にたいへんな思いはさせたくない」「そんなに会社を休むこともできない」「もうすでに、ほかに転移していないか」等、ずっと、こうしたことが頭を離れませんでした。
ところが、主治医の先生にお会いし治療方針とそのプランを聞き、現実的なタイムテーブル確認したとき、それらはすべて心の中から吹き飛んでいきました。飼い主にとって、治療を担当する主治医の先生と直接会い、治療内容と方向性を確認することがもっとも必要であるように思います。
放射線治療期間における飼い主の役割
中には、体力を消耗しそれが原因で放射線治療を中断する患者(猫)もいるという。食欲がないまま一週間が過ぎ、弱った体のままでいるとその可能性がももにも生じかねない。気をつけないと。
実際に、CT検査の翌々日、点滴後のももは見違えるようだった。顔の表情も足取りも、もっとも活力のある時のもものようだった。そうとわかっていたら、体調が悪くて、まるで“紙のように”軽くなる時、そのままにしていないで、点滴を受ければよかったのに…と、家族で話した。猫はどこかが不調だと回復するまで、じっとして食べずに動かないことがある。そうしてひとりで、回復を待つ習性があるようだ。その代わり、体が小さいので、食べないとすぐに軽くなる。空気のように、軽くなる。体重管理と体調管理。
そう思うと、主治医の先生が言わんとしていることが理解できた。