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癌の猫のホームケア

(命の)時間が限られているという感覚を実際に味わうと、とてつもない力が自分の中にふつふつとわいてきた。これが、ももの病気を知ったときの正直な気持ち。また、どれほど頭の中でぐるぐる考えては心配や不安になるか、自分の思考パターンにも気づいた。何しろ家族の中で、癌になったのはももが初めてだから仕方がない。

主治医の先生から治療内容について説明を受けたとき、それまでの不安がなくなりもう前を向いて進むしかないと感じた。治療の方向性が間違っていないことも確信できた。いまできることは、治療を最後まで受けられるように本人(猫)のコンディションを整え見守ることだとわかった。

たぶん、病気になった動物と暮らすときのキーワードは「いまできること」。この積み重ねによって、治療期間が過ぎていく。あとになって振り返ると、そのように本人(猫)に接し、目の前の問題に取り組んできたことによって、自分も家族も救われてきたことがわかる。

A・ショーンは『人はなぜ動物に癒されるのか』の中で、がんの動物に対するホームケアについて次のように述べている。

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自分にとってその存在が必要だからという気持ちではなく、その存在に対する愛で病気の友に接してあげるほうが、お互いの心にとって健全な結びつきである。その存在にしがみついていないで、今という時間の中で愛してあげよう。病んでいても、適当なやり方で遊んでやれば彼らは喜ぶし、活発にもなる。彼らの体内の生化学物質の放出も促進されるし、血行を促進することで酸素の取り込み量も増える。ただし、やりすぎはよくない。骨のガンを患った犬にフリスビーを投げてやるのは考えものである。

また、同じくらい大事なことは、よい食事を与えてやることである。よい食事は健康上不可欠な基盤である。動物が病んでいるときーあるいはたんに彼らの健康を増進したいというときもー動物の食事を見直すことがどれほど大事か、いくら強調してもしきれない。

加工されたペットフードから、有機野菜や肉を材料としたバランスのよいホームメイドの食事に切り替えることによって、動物の健康が見違えるように改善した例を私は今まで何度もこの目でみている。治療の手だてがほかになくても、農薬や防腐剤入りの食事をやめて、「気」と新鮮なビタミンを食事に加えるだけでもポジティブな一歩である。

最後に、ホームケアにおいて必要な二つの要素について述べよう。それはビジュアルなプラス思考とマッサージである。次々と実証されているように、現実の世界でこうなってほしいというイメージを、心の中で具体的に描くことによって、健康によい影響が与えられるのである。思考は一種のエネルギーである。心にイメージを描くことは、願いの現実に役立つのだ。(途中、省略)

次に、彼が遊んだり跳ね回ったり微笑んだり喜びいっぱいに生きている姿を心に描こう。できるだけ具体的に思い描くのだ。いきいきとしたまなざし、つややかな毛並み、森の中を駆け抜ける元気な姿を想像してみること。(以下、省略)

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「人はなぜ動物に癒されるのか」(アレン・M・ショーン著 中央公論新社 2001)p316-317から一部を引用しました

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腫瘍 -全身状態の把握

・腫瘍の進行度、転移の可能性を知る
(癌の)進行度を知るには、まずその腫瘍の大きさ、個数、周囲の組織との付着の仕方、広がり方等を調べます。また、悪性腫瘍は転移をするという特徴がありますが、最初に腫瘍ができている場所から転移するにはリンパ管や血管に入って遠くの組織に運ばれて行くため(遠隔転移)その中継地点となるリンパ節、遠隔転移しやすい臓器を触診、血液検査、バイオプシー、レントゲン、エコー等必要に応じた検査をして全身の情報を集めるのです。

・全身状態を知る
また、腫瘍その部分だけに注目するのではなく、ペット自身の全身状態を知ることも重要です。たいていの腫瘍は中年から老齢のペットに発生するため、腫瘍とは別に心不全、腎不全等の持病を持っている場合も少なくないでしょう。

腫瘍の進行度から考えると十分に完治を望める場合でも、そのために行なう治療にペットの体力が耐えられず大きなダメージを受けてしまうのなら、一体誰のために、何の目的で治療をしているのか全く分からなくなってしまいます。しかし逆に、ペットの全身状態にきちんと注意を払って考慮に入れ治療計画を立てるのであれば、老齢であろうと、持病があろうと、腫瘍治療を受けることも可能なわけです。13歳だから、15歳だから治療は諦める…必ずしもその必要はないのです。

・腫瘍や転移とは無関係な身体の構造、機能の変化
さらにもうひとつ、ペットの全身状態を知っておかなければならない大きな理由が存在します。悪性腫瘍は、その腫瘍や転移による症状とは別に、無関係な身体の構造、機能にも変化を起こすことができます。これを副腫瘍症候群(腫瘍随伴症候群)と呼び、ある特定の腫瘍に対して特定の症状が現れることが知られています。

・高カルシウム血症 -腫瘍随伴症候群
例えば、リンパ腫や乳腺癌、肛門周囲腺癌の時に伴う高カルシウム血症(血液中のカルシウム濃度が高くなり、腎不全をはじめ心臓血管系、消化器系、神経系に悪影響を及ぼす)やインシュリノーマ、肝細胞癌の時の低血糖(血糖値が低くなり、神経症状:痙攣発作、昏睡、死亡などが起こる)などが挙げられます。

これらは、それぞれ元の腫瘍のために起こるのですが、しばしば腫瘍そのものよりも副腫瘍症候群の症状の方がペットの状態に大きな影響を及ぼすこともあり、これらを先に改善しないといけない場合もあります。さらに、胸腔内や腹腔内などの外からでは見えない部分の腫瘍の場合は、この副腫瘍症候群の症状からたどって元凶である腫瘍を突きとめるきっかけを作ることもあります。(高カルシウム血症になっているから、どこかにリンパ腫があるのかもしれない、と疑って検査するなど)


児玉どうぶつ病院HP > 治療方法の決定(2)総合評価 より一部を引用しました

乳ガン(乳腺の腫瘍)

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10歳以上の雌猫に多く見られます。最近、ネコの平均寿命が延びるのに伴って乳ガンも増えています。ネコでは、皮膚ガンと血液のガンについて、3番目に多い腫瘍です。

症状
ふつうは雌猫の乳腺に触れると硬いしこりが感じられます。しかし中には、乳腺が張っているように感じられるだけで硬くならないこともあり、しこりがないというだけで判断するのは危険です。治療をせずに放置すると、乳ガンは大きくなり、ついには表面の皮膚が破れます。このときにはネコは貧血になり、食欲もなくなります。その結果、体力がなくなって手術に耐えられなくなることがあります。

ネコの乳ガンの特徴は肺に転移しやすいことです。ネコの呼吸が速く、息苦しそうであれば転移を疑わなくてはなりません。乳腺のガンは、まずわきの下のリンパ節に転移すると考えられています。そこで、すでにガンがそのリンパ節に転移しているときには、そこから肺に転移する可能性が高いといえます。

原因
不妊手術をして卵巣を取り除いたネコは、あまり乳ガンにはなりません。そこで、人間やイヌと同じように、卵巣が出す性ホルモンが原因になっているか、またはガンの症状を進めるとみられています。ただし、不妊手術をしたネコも乳ガンになることがあるので、注意が必要です。

診断・治療・予防
・診断の方法
乳腺の触診を行えば、腫瘍かどうかはほぼわかります。手術後、切り取った組織を病理学的に調べて乳ガンかどうかを確認します。乳ガンと思って乳腺を切り取っても、両性の腫瘍であったり、乳腺の組織が単純に増殖しているだけ(過形成)のこともあります。しかし診断のために乳腺を一部だけ切除することは治療を遅らせる上、ガンを転移させるおそれもあるため、すすめられません。乳ガンが疑われるときにはエックス線検査を行い、肺に転移しているかどうかを調べます。

・治療方法
乳腺はリンパ菅でつながっているので、ガンになった乳腺だけでなく、すべての乳腺を手術で切除します。高齢のネコでも健康状態が良ければ手術はできます。原則として体の右側の乳腺と左側の乳腺を片側ずつ手術します。つまりはじめに右側なら、1度に右側の乳腺を上から下まですべて、まわりの皮膚ごと切り取ります。その後、日を改めて、残りの左側の乳腺を切除します。

左側と右側のどちらを先に切るかはそのときの腫瘍の状態で決めます。ガンの進行状態にによっては、両方同時に切除することもあります。しかし、この方法は皮膚を大きくとり除くために傷の治りが遅くなります。乳ガンに多い腺ガンでは、抗ガン剤にはあまり治療効果を期待できません。しかし乳ガンでも、腺ガンでなければ、治療効果を示すことがあります。

乳ガンは早期に切除すれば、再発しにくいようです。治療後、4~5年は再発せずに生きることも少なくありません。死ぬまで再発しないこともあります。しかし、乳ガンが進んでリンパ節や肺に転移していると、手術をしてもふつう数ヶ月しか生きられません。

・予防の方法
不妊手術をすれば、乳ガンになる確率は大幅に減ります。ただし不妊手術をしても乳ガンになることがあるので、飼い主はときどき乳腺を触って異常がないか調べる必要があります。


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「もっともくわしいネコの病気百科」(矢沢サイエンスオフィス編 学研)p308-309より引用しました


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猫の乳癌

猫の乳癌は、他の腫瘍同様、加齢要因が大きく影響します。病院で乳癌と診断される平均年齢は10~12歳がピークで、年齢が進んでからの発症であればあるほど、手術後の経過が思わしくありません。5歳以下でも発症しますが、数としては少数です。臨床的に飼い猫に認められる乳癌の大部分は悪性です。病理検査で良性と判定された場合であっても安心は出来ません。良性と悪性が併発していることがあるからです。

臨床症状
獣医としては、腹部乳腺付近の腫瘤であれば、飼い主さんは乳癌を疑って来院されたのだろうと考えてしまうのですが、実際はそうではないようです。腫瘤を発見しても経過観察をしてしまう飼い主さんが意外に多いのです。その理由は、末期まで臨床症状が無いからです。腫瘤が出来ても、しばらくの間は猫自身には痛みも熱もありません。食欲もあり、日常生活には何ら影響がありません。その為、獣医が診療する時には、乳癌が進行していることが多いのです。

もし、飼い主さんが臨床的にしこり以外に変化を感じるとしたら「自潰」した場合です。自潰とは、腫瘍がその部位ではこれ以上大きくなれなくなった時起こす潰瘍化で、この場合ほとんどの症例で肺への転移が進行しています。

ステージ分類と診断
猫の悪性乳癌は浸潤性が強く、周辺組織や付属リンパ節に急速に転移します。手術実施後の生存期間はステージ分類により分けられ、癌の大きさ及びリンパ節転移または遠隔転移が予後を左右していることが分かります。

手術実施後の生存期間:WHO分類
生存期間中央値(月)  腫瘍の状態
  29  腫瘍<1cm、リンパ節転移なし
  12.5 腫瘍<1cmかつリンパ節転移あり、あるいは腫瘍=1~3cmリンパ節転移
  9   腫瘍>3cmあるいは腫瘍=3cm+固着リンパ節転移
  1   腫瘍、リンパ節転移に関連なく遠隔転移のあるもの

治療
猫の乳癌は浸潤性が強く、高率でリンパ節転移することから、広範囲の手術をすることが多いのですが、期待ほどに効果があがらないことがしばしばです。これは、外科手術だけでは、急速な転移を起こす猫の乳癌を治癒させることが非常に困難であることを示しています。かといって、体力の消耗を防止し、QOLを維持する為には自潰まで進行している癌を放置しておくことは出来ません。単独の小さな腫瘤(1センチ以下)での発見であれば、片側乳腺全切除術を実施すべきです。積極的な外科手術による大幅な生存期間の延長は上記の表からも確認出来ますし、症例によっては完治もあり得るからです。

免疫療法による乳癌の縮小や手術後の再発率の低下、生存期間の延長は報告されていません。外科の補助治療として化学療法が検討されてきましたが、現在のところ臨床現場では多用されることはありません。食欲不振、嘔吐など消化器系の副作用が予想されるからです。猫の食欲不振は、急激な体重の減少・体力の後退を意味します。点滴程度の支持療法では食い止めることが出来ないのです。残念なことに、鼻カテーテル、食道や腸への栄養チューブの設置による積極的な強制給餌も飼い主さんの賛同を得られることは少ないようです。

補助療法の必要性
治療期間中は補助療法が必要になります。外科手術後の鎮痛剤や点滴などの支持療法、乳癌そのものが加齢疾病であることから、同じく加齢疾病である泌尿器系の病気のコントロールなどです。最も重要な補助療法は早期の退院です。外科手術実施後は入院日数は最短として、通院に切り替えるべきです。 猫にとっては、どのような食欲増進剤よりも自宅に帰ることの方が、食欲回復には好影響を及ぼすからです。


ペット大好き!> 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.23 癌だと診断されたら、どうしたらいい? 腫瘍についての正しい知識と対応<猫の腫瘍について VOL.3 猫の乳癌>(回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました

良性腫瘍とは

たとえば、何かシコリができて、獣医師のもとを訪れたと想定します。獣医師として疑うのは、そのシコリが癌ではないかということ。そこでシコリの一部を採り、病理検査を行う専門機関に検査を依頼します。検査の結果をうけて、獣医師から「良性です。手術しましょう」と言われた場合、ほとんどの飼い主さんは「良性か、良かった」と感じるのではないでしょうか。しかし、良性だからと言って、その腫瘍が良い腫瘍だとは言えないのです。そもそも腫瘍に良い腫瘍などないのですから。

良性腫瘍とは、腫瘍と正常な組織の境が明確にあるもの。つまり、一般に獣医師が得意とする外科で対応できて、おそらく転移もしないであろうと思われる腫瘍のことを言います。飼い主さんの中には、良性なら手術は必要ないと判断し、手術を拒否する方もいるかもしれません。しかし、数ヶ月後、大きくなった腫瘍を見て、「良性だと言われたのに大きくなった」と慌てることになりかねません。

癌は一定以上の大きさになると自潰(じかい)と言って、中から熟れて腐ってしまう特徴があります。たとえば10キロくらいの犬なら、腫瘍は人間の握り拳以上の大きさになることもあります。この大きさの腫瘍を取るとなると、とても大変です。高齢になればなおのこと、命にかかわる大手術になります。良性というのは、あくまでも治療する側にとって治療しやすい、外科で正確に対応できる腫瘍のこと。良性と診断された場合、腫瘍が小さいうちに少しでも早く手術をする、と考えていただくのが良いのです。

良性腫瘍の定義
腫瘍は生体にとって好ましい物ではありません。それにも関わらず良性と呼ばれる腫瘍があります。一般常識で考えれば、不自然な呼び方であり、悪性腫瘍を基準とした呼び方です。良性腫瘍は、健康な組織と腫瘍に明確な「境」があり、腫瘍の周りを2~3センチの余白(マージン)を取って外科手術をす事により、治療効果が期待できるものを指します。つまり、悪性よりは治療しやすいという意味で良性と呼びます。

悪性腫瘍の定義
良性と大きく違うのは、悪性の場合、正常な組織の中に根をはるということ。どこからどこまで腫瘍なのかがわかりにくい場合を悪性と言います。悪性腫瘍は、どこまで広がっていくかもわからないのです。

治療について
現在、腫瘍を治療するにあたり、柱となる治療法は次の3つになります。
(1)外科
(2)化学療法
(3)放射線療法


ペット大好き! > 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.1VOL.11 診断・治療のまとめ その1 (回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました

癌の治療とQOL

クオリティ・オブ・ライフ/生活の質
治療は、QOLを下げないこと、または少しでも上げることを目的に行うものです。獣医師は、QOLを最優先にした外科的・内科的治療についての具体的な説明を行います。腫瘍と診断されれば、どなたも不安を感じることでしょう。しかし、その段階でのグレードとステージに合った、適切な治療を行うことにより、QOLを下げず、快方に向かわせる事も可能です。

どんな腫瘍なのかを理解して、冷静に獣医師と相談してください。化学療法を長く続ければ経済的負担も大きくなります。QOLはペットだけでなく、飼い主さんの生活の質をも含んだものです。選択した治療法は、いつでも変更できるものと考え、より良い対策を考えましょう。


ペット大好き!> 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.2(回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました

腫瘍の治療 -リンパ腫の注意点

インフォームドコンセント
治療の第一歩は、担当獣医師と飼い主さんとの間で行われる「インフォームドコンセント」です。インフォームドコンセントは、獣医師から飼い主さんに対して行われる一方通行の説明ではありません。より良い治療を行うための話し合いです。獣医師はまず飼い主さんに対して、現在の症状はどうなのかを説明します。そして、それに対して考えられる、いくつかの治療法についての簡単な説明、それぞれの利点と欠点、それにかかる治療費についての説明を行います。この説明に基づき、飼い主さんは治療法を選択することになります。

ここではじめて大枠での治療法が決定するのです。その後、獣医師は決定した治療法をさらに詳しく説明します。最初に大枠での治療法を決めていただく理由は、インターネット等の普及により、医療についての様々な情報が入手しやすくなったとは言え、現代の医療は複雑で、医療畑以外の飼い主さんにとって、専門用語を交えた説明のすべてを理解するのは、大変なことです。最初に、重要な部分である治療法の利点・欠点、治療費についてわかりやすく説明することで、冷静に治療法を選択していただきたいからです。

ポイントは時間的経過
腫瘍の場合、説明のポイントは「時間的経過」です。検査で良性という結果が出た場合には、飼い主さんの状況、ペットの体調等に合わせて、1ヶ月~2ヶ月後の手術でも大丈夫という場合があります。しかし、リンパ腫という結果が出た場合には注意が必要で、症状が急変してしまう事を考慮しなければなりません。

例えば、昨日までは食欲もあり元気だったのに、突然立てなくなってしまうことがあります。また、喉の辺りに出来たしこりが、検査の時には触れるか触れないか程度の大きさしかなかったのに、3日後には呼吸困難を起こすほど、急激に大きくなる事があります。これらの例からもわかるように、時間的にどのくらいの余裕があるのかという点が大変難しくもあり、重要なポイントです。


ペット大好き!> 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.2 (回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました


腫瘍のグレードとステージ

病理担当医は、良性・悪性を調べると同時に、腫瘍のグレード分類を行い、臨床医はステージ分けを行う必要があります。

腫瘍のグレード
グレードとは腫瘍の悪性具合を表すもので、正式には「組織学的グレード」といいます。腫瘍は際限なく広がっていくものです。細胞単位でみると、未完成の不出来な細胞が増えていきます。細胞が未完成であればあるほど成長のスピードは早く、不出来な細胞は広がります。その細胞の出来の悪さを表すのが「グレード」です。この不出来具合を、専門的には「未分化」と呼びます。未分化が低く、出来が悪いほど、すぐに大きくなる腫瘍だとご理解ください。

この検査を依頼するために「バイオプシー」という、腫瘍の一部を採材することが必要です。採材は、太い針で腫瘍を吸い取ったり、メスで切り出す等の処置を行い、ホルマリン漬けにして、専門機関に送ります。バイオプシーをもとに病理担当者は腫瘍が良性なのか、悪性なのかを判断すると同時にグレードの分類を行うのです。

腫瘍のステージ
臨床医が行うステージ分けは、病気としてどこまで進行しているか、転移しているかを表すものです。このステージ分けは、生存日数を検討する際の一番の判断基準になります。グレード的に高い、ステージも進んでいるということになると、余命はかなり短いと判断せざるを得ません。この、腫瘍のステージ分けは臨床獣医師が、視診・触診・各種血液検査・レントゲン・エコー等、院内の設備を使って行います。

グレードとステージ検査の結果
これらの検査の結果をうけて、獣医師は治療や病状の説明に必要な情報を得ることが出来るのです。飼い主さんにとっては、治療方針を決めるための検査で、4~5万円と、かなり高額な費用がかかることになります。

問題点
人間であれば、病状に応じて、例えば「5年間生存率87%」という表現で説明を受けることができますが、動物病院では、そこまで踏み込んだ説明ができないのが現状です。広く認知されているデータベースが、現在のところまだないというのが、その理由です。犬種によって寿命も違えば、発症しやすい腫瘍も違います。犬種ごとの詳しい予後の話を聞くこともないのです。

例えば悪性の乳腺腫瘍の場合、3センチ以上であれば予後は著しく悪くなります。しかし、同じ3センチだと仮定して、体重が3キロの動物と30キロの動物を同じに扱っていいのでしょうか?疑問が残りますが、現段階では、具体的にこの場合はこう、というデータがないために、同じように扱うしかないのです。専門医制度がようやく進みつつある今、今後、専門医制度が確立されていく過程で、これらのデータベースも整っていくことでしょう。


ペット大好き!> 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.2 (回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました

リンパ腫と化学療法

治療の実際
リンパ腫の治療は化学療法が中心になります。(途中、省略)治療は、はじめに腫瘍の一部を採材したバイオプシーによる病理検査及び病状の進行具合をみるステージ分類を行い治療計画が作成されます。猫の場合は、検査に猫白血病感染の有無が加わります。

治療の目的
治療計画で重要な位置を占めるのは、病状の進行とそれに対する化学療法剤の効果です。根治治療が望める時期に開始出来る場合もありますが、病状が進行しリンパ節の腫大(しゅだい)による呼吸困難や四肢のむくみを軽減する目的で化学療法剤が使用される場合もあります。つまり、クオリテーオブライフの維持が目的の治療です。

治療期間は週一回の通院で、半年程度が基本になります。薬は内服で処方出来る物は少なく、点滴による静脈内投与が基本になります。化学療法剤には「細胞毒性」があり、これにより癌細胞が死滅または減数するのですが、反面、この作用は健康な細胞に対して『発癌性』を有することになりますので、取り扱いには厳重を要します。この為、治療は半日程度御預かりして行います。

また化学療法剤による影響を調べる為に広範囲の血液検査が、毎回行われます。抗癌剤治療は人手も経費もかかります。この為治療費は高額なものになってしまいます。また、治療効果は犬種によって差があるようです。罹患しやすいGーレトリバーとそうではないM.ダックスフントでは治療効果に違いがあります。

治療開始前に確認していただきたいこと
悪液質に陥らせない為に重要ことは如何に食欲を維持させるかです。化学療法食もありますが、これをペットが食べないようであれば意味がありません。むしろ、ペットが好むものを与え、たくさん食べさせることが重要です。ほとんどの飼い主さんにとって化学療法は初めての事ばかりのはずです。そこで私は3回はして下さいとお願いしています。これにより、化学療法の効果が具体的に理解していただけるからです。


ペット大好き!> 動物医療の現場から > 癌についての正しい知識と対応VOL.4 「リンパ腫」について(回答者:若林救急動物病院院長 千葉 剛先生)より一部を引用しました

「腫瘍」と「がん」

「腫瘍」という大きなくくりの中に、さらにその性質が良性である良性腫瘍、たちの悪い挙動を取る悪性腫瘍つまり、いわゆる【がん】が含まれています。例えば、腫瘍の中には乳腺にできる腫瘍がありますが、代表的なものとして良性では「乳腺腫」、悪性のもので「乳腺癌」が挙げられます。

たいてい良性腫瘍は「脂肪腫」「肛門周囲腺腫」のように○○腫と呼ばれ、悪性腫瘍は「脂肪肉腫」「肛門周囲腺癌」と××肉腫、△△癌になりますが、先の例で紹介した肥満細胞腫など悪性腫瘍でありながら「腫」が付く例外もいくつか存在します。このように、仮にペットにできたしこりが「腫瘍の可能性がある」と診断されても即それが「がん」であるとは限りません。

腫瘍の良性・悪性を正確に知るためには、その腫瘍を専門の検査センターに送り、病理組織学診断によって調べてもらうことが必要です。ただし、いくつかの特殊な腫瘍については前出の針生検などによる細胞診で腫瘍の種類まで診断することが可能なことがあります。

「がん」は不治の病?
良性腫瘍の場合は離れた場所に転移もせず、しこりの成長もゆっくりであるという特徴があるため無処置で経過を観察する等の方法を取ることもあれば、しこりの発生した場所が口腔内で食事を取るのに邪魔であるとか、運動するのに動きづらい、またしょっちゅう傷ついて出血をするなど日常生活に支障が出る時や飼主の方の希望がある時には手術で取り除く等の治療を行います。「良性」腫瘍ですから基本的に治療後の経過も良好です。

では、悪性腫瘍「がん」の場合の治療はどうなのでしょうか。治療はできるのか、できたとしても命は助かるのか、結局治らないのではないか等いろいろ疑問があると思います。ひとことで言えば「早期に発見して適切な治療を施せば、治るがんはたくさんある」ということです。時期を逸してしまったり、早期発見でもベストの治療をしなければ治せるものも治らないということです。(以下、省略)

腫瘍:
●良性腫瘍 *名称 ○○腫など
●悪性腫瘍(がん) *名称 △△癌、××肉腫など
(例外)
悪性でもリンパ腫、肥満細胞腫等の○○腫名称がついているものもある。


※児島どうぶつ病院HP > 「腫瘍」について良く知ろう より引用しました

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プロフィール

ロングテイル

Author:ロングテイル
名前:もも
1997年生まれ
毛色:茶色
好きなこと:
玄関脇のかさぎから空を眺めること、柿の木に登ること。

*このブログについて
(by ロングテイル)
物心ついた時から猫が大好きで、猫とともに暮らして30年以上。
2006年秋、もも(当時9歳)が鼻腔内リンパ腫と乳腺癌を同時に発症。
猫の病気や食事のあり方についての理解不足を反省し、このブログを作りました。特に、鼻腔腫瘍に対する放射線治療、乳腺切除手術と回復の過程について書いています。そのほかに、治療後の様子や日々感じたこと、病気について調べたことなどを書きとめていきます。

*主な内容は次のとおりです。
 ・鼻腔内リンパ腫の治療と予後
 ・乳腺切除手術後の回復過程
 ・がんの猫の食餌管理
 ・猫の乳がん
 ・おすすめの猫本
 ・ももの食事

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