Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

放射線治療についての一般的知識

放射線治療に関する説明は、最新のものと少し前に書かれたものとでは内容が異なっていることがある。数年以上前に書かれた本やウェブには“放射線による治療の効果はまだまだ未知数です”と紹介されている場合が多い。そうやって、医療技術は日々進歩し、普及しているのだろう。

放射線とその治療方法について、体系的にしかも素朴な疑問まで事細かに書かれているのが、『放射線治療についての一般的知識』というページ(国立がんセンターHPに掲載)。

ほかの資料には書かれていないことろを中心に、内容の一部を抜き出してみた。

+ + +

放射線治療の目的:
悪性リンパ腫細胞を壊して病巣を消失させたり、小さくしたりするために、高いエネルギーのX線を用いて放射線治療を行います。早期の悪性リンパ腫では、治すことを目的に放射線治療が行われます。また、進行した病巣や再発した病巣、転移した病巣による痛みを軽くし、苦痛を和らげる目的でも行われます。

一般に悪性リンパ腫細胞は、他のがん細胞に比べて放射線に弱い傾向があるので、病巣が大きくがん細胞の数が多い場合でも放射線治療が有効です。


原理:
放射線とは?

治療に用いる放射線は、高エネルギーのX線・電子線です。放射線は、がん細胞にあたるとがん細胞を壊すエネルギーに変わります。体にあたった放射線はエネルギーに変わって消滅するので、放射能としていつまでも残ることはありません。放射線治療の効果や副作用は、照射したところだけに出ます。放射線照射を受けているときには、痛くもかゆくもありません。

悪性リンパ腫細胞の壊れ方
高エネルギー放射線は、悪性リンパ腫細胞の大事なところ(DNAなど)を瞬時に傷つけます。その傷が原因となって、照射後数時間から数十日で悪性リンパ腫細胞は壊れます。悪性リンパ腫細胞は放射線による傷を修復する力が弱く、壊れやすい細胞です。周囲にある正常細胞も放射線によって同様に傷を負いますが、幸いなことに正常細胞の多くは、数時間後に傷を修復できます。正常組織のダメージが大きくならないように放射線を少量ずつ何回かに分割して照射していくと(分割照射)、悪性リンパ腫細胞はだんだん壊れて数が減ります。正常細胞は弱っても回復力があるので、数の減りかたは緩(ゆる)やかです。この差を利用して放射線治療をします。

正常細胞は放射線により少しは壊れますが、多くは回復します。この正常細胞の減少が、治療中に起こる有害な副作用の原因です。正常細胞の減少による有害な副作用が重くならないような、放射線照射の線量、回数がわかっています。


方法(ステップ):
放射線治療には、大きく分けて「(1)診察」→「(2)放射線治療計画」→「(3)実際の放射線治療」→「(4)経過観察」の4つのステップがあります。

照射する線量の決め方
放射線治療の方法が決まったら、照射する線量の計算をします。悪性リンパ腫の状態によっても異なりますが、計画に要する時間は1時間から3日と幅があります。位置を決めた日から放射線治療をはじめることができない場合があります。かたまりとしては目に触れなくても、悪性リンパ腫細胞のいくつかが残っていることがあるので、決められた回数の放射線治療をします。放射線治療したところから再発することはほとんどありません。

治療期間中の生活
放射線治療中の生活は、おおむね普段どおりでけっこうです。少し体が疲れやすくなるので、十分な休息や睡眠をとってください。治療中でも入浴してかまいませんが、疲れない程度にしてください。栄養のあるバランスのとれた食事を心がけてください。

効果の現れ方
放射線治療効果は、悪性リンパ腫の種類や部位によって、開始後すぐに現れるものから~2ヵ月してから現れるものまでさまざまです。放射線治療終了後も、血液内科の診察日に合わせて放射線腫瘍医による定期検診が必要な場合があります。


効果:
体の外観や機能を損なわずに、体の表面や奥の悪性リンパ腫を治療できます。悪性リンパ腫の種類や広がりによって、放射線治療の効果は異なります。局所的、つまり限られた範囲の治療法である放射線治療は、悪性リンパ腫病巣部の広がりがある一定の範囲に限られている場合に、最も効力を発揮することができます。悪性リンパ腫を治癒しうる可能性は、年々高まっているといってよいでしょう。(以下、省略)

悪性リンパ腫が治る条件
遠隔転移がなく、悪性リンパ腫病巣が小さくてがん細胞の数が少ない場合:例えば、目の結膜にできた悪性リンパ腫は早期発見されることが多く、悪性リンパ腫細胞の数が少ないので、放射線治療単独でも90%程度治癒します。

治らない悪性リンパ腫
遠隔転移がある場合では、部分的な治療である放射線治療では治りません。全身的な治療(化学療法、抗体療法等)が必要です。放射線に弱い器官である肺、小腸にできた悪性リンパ腫の場合は、たくさんの放射線をあてることができないため、放射線治療では治りにくい傾向があります。繰り返して多種類の化学療法剤に抵抗性があった悪性リンパ腫細胞は、放射線に対しても抵抗性になります。


副作用:
遅れて発生する副作用

放射線治療後に最も問題になることは、特徴的な遅発性有害反応です。遅発性の有害な副作用とは治療中の副作用の延長ではなく、照射野内の細胞分裂の遅い正常細胞の死、機能低下が原因で、放射線治療後数ヵ月から数年の潜伏期間の後に発症する、回復しにくい副作用です。例えば、治療数年後に血管の細胞が壊れるために、小さな血管が詰まりやすくなります。放射線治療を行う場合は、重篤(じゅうとく)な遅発性有害反応を起こさないように総照射線量を決めます。脊髄に過剰な線量が照射されると、数年後に手足が麻痺して動けなくなったり、感覚が鈍くなったり、排泄(はいせつ)の感覚がなくなったりすることがあるからです。こうした後遺症は放射線脊髄症と呼ばれ、もとのように回復しない場合が大多数のため、注意する必要があります。

体のほかの場所、家族への影響
理の項目で述べたように、体にあたった高エネルギーX線は、エネルギーに変わって消滅するので残留することはありません。放射線治療は、高エネルギーX線を照射したところだけに効果が出ます。放射線をあてていないところには、効果も副作用も起こりません。ましてや家族や同居している人への影響はありません。

治療のあと
通常の放射線治療では皮膚にあとは残りませんが、皮膚が乾燥肌になり、血管が浮き出るようになる場合があります。

副作用に使う薬
副作用の種類によって、症状を軽減する方法はさまざまです。残念ながら放射線治療の副作用を治す薬はありませんが、症状を薬で軽減することは可能です。例えば、粘膜が荒れて痛くなってきた場合には、粘膜保護剤や痛み止めを処方します。

(※出典:国立がんセンター がん対策情報センター 各種がんの解説 > 放射線治療の実際 より一部を引用)

*この記事は人を対象として書かれたものです。

スポンサーサイト

放射線医学より抜粋

放射線についてわかりやすくまとめられたレジメを発見。
とてもわかりやすい。まとまりに欠け、断片的だった知識がつながっていくような気がする。

CT検査を受ける以前、もしかしたら口の中、上あごにも急性の副作用が見られるかもしれないと説明があった。検査後、病巣の正確な位置が確認できると、その心配はないことがわかった。口腔は感受性の高い臓器のひとつであるからだ(下の資料によると)。

*「白内障」「水晶体」等のボールド(太字)による表示は当サイト管理人によるものです。

+ + +

放射線の性質
a.透過作用:物質を透過する作用 →X線診断への利用
b.電離作用:物質を透過するさい、その物質を作っている原子や分子にエネルギーを与えて、原子や分子から電子を分離させる性質→治療への利用
c.蛍光作用:物質にあてると、その物質に特有な波長の光を放出する性質 →蛍光倍増管とテレビジョンによる透視画像
d.写真作用:写真フィルムを感光させる性質 →画像のフィルム表示
e.生物学的作用:生物を構成する細胞の重要部分に放射線が当り、電離作用により細胞が損傷を受ける性質→治療への利用

人体に対する放射線の影響
2.正常組織に対する放射線の影響
a.正常組織の放射線感受性
1)放射線感受性高い:
 生殖腺、造血組織、腸上皮、皮膚、水晶体などの細胞再生系を持つ組織は細胞分裂を繰り返しており、感受性が高い。
2)放射線感受性低い:
 筋肉、神経のように細胞分裂能力が制限されたり、失われて機能部位に達したものは感受性が低い。

3.各臓器における放射線障害
a.骨髄:リンパ球が最も感受性が高い
 リンパ球>白血球>血小板>赤血球    
b.生殖腺:(**数値と症状を省略)
c.水晶体:白内障
d.咽頭・口腔・食道粘膜:照射開始2~3週間の間に出現
 粘膜のビラン、疼痛、嚥下障害、唾液腺分泌障害(唾液が粘稠になり口内・咽頭の灼熱感 が出現)、味覚障害

放射線障害の分類
1)身体的影響、遺伝的影響:急性、晩発性放射線障害
2)非確率的影響と確率的影響

・非確率的影響:
放射線による影響、障害がある一定線量以上でなければ発現しない。主として急性障害であるが、骨髄細胞や生殖細胞の減少、不妊、骨髄や皮膚の障害などの急性障害と、白内障などある潜状期を経て起こる晩発障害がある。多くの細胞死があり、それに細胞修復が追いつかないと考えられる。
その特徴は、
(1)同程度の線量を受けた人には誰にでもにでもほぼ同じ症状が出現する。  
(2)症状は一定値(しきい値)以上の線量を受けた場合に出現する。
(3)症状の重篤度は線量に依存する。


(※出典:ナースのための放射線医学(改訂版)高知医療センター放射線療法科 森田荘二郎先生)
**:一部内容を省略しました

*この記事は人の白内障についてかかれたものです。

放射線治療の副作用

さいわいなことに、ももは治療中、放射線によるものと思われる副作用はほどんど見られませんでした。また、通院によるストレスによる食欲不振もなく無事に治療期間を過ごすことができました。

むしろ治療当日は絶食のため、ご飯が食べたくてその対処がたいへんでした。全身的な副作用は、おそらく、きわめて固体差があるように思われます。主治医の先生によると猫の場合は、10歳を境に大きく傾向が異なるとのことでした。

副作用には、治療直後に起こる急性期のものと、治療後相当の期間経過後に起こる晩期の副作用とがあります。『ペットがかんになった時』によると、急性期の副作用には次のような症状があります。

急性期の副作用
・全身的な副作用
●疲れやすい
●食欲がなくなる
●貧血、白血球減少症、血小板減少症

※広い範囲(上半身や下半身など)にX線を照射した場合のみ

・局所的な副作用
●皮膚の変化

発赤、色素沈着(いわゆるしみ)、乾燥や皮膚の剥離、脱毛(永久脱毛の場合あり)、色素脱失による白色被毛、湿性剥離
●口腔
粘膜炎、口臭等
●眼
結膜炎、乾燥性角膜炎
●その他
*部位による(下記を参照)

- - - - - - - -
急性期の副作用
・全身的な副作用
●疲れやすい
個人差はあるものの、人では疲れやすいと感じる方もいるようです。放射線による直接の影響ばかりでなく、体の中にがんがあることにより、エネルギーをたくさん消費していることや、通院による疲れなどがあるようです。加えて動物の場合は、全身麻酔を必要とするのでさらに疲れやすいと思われます。

放射線治療を受けている動物の家族の方から、しばしば「7回目あるいは8回目の放射線治療を過ぎた頃から眠る時間が増えたような気がします」と言われます。おそらく目に見えて疲れが出てくるのがその頃なのでしょう。その場合は動物を無理に散歩に連れ出したりせずに、そっと寝かせておいてください。またもし、その場で失禁などをしても叱らないでください。

●食欲がなくなる
人では治療中に食欲がなくなることがあるようです。放射線の直接の影響もあれば、がんによるストレスもあるようです。動物においても同様で、疲れやすくなる7回目あるいは8回目の治療の頃から、食欲が落ちることがあるようです。しかし、このために治療を中止したいと言われたことはありません。おそらく問題となるほどの食欲低下ではないのでしょう。

放射線により障害を受けた正常組織の修復などのために、いつも以上に栄養をとる必要があります。ですから、対処法としては動物の好物をあげて、とにかく食べさせることを心がけてください。また1回に食べる量がいつもより少ない場合には、疲れも加わって量が減っているのかも知れませんので、少量ずつ何回かに分けて与えてください。

●貧血、白血球減少症、血小板減少症
この副作用は広い範囲(上半身や下半身など)にX線を照射していない限り、まず見られません。その場合でも白血球が減少するかもしれないという程度であって、放射線治療で貧血や血小板減少が起こることはないと言ってよいでしょう。もし、白血球数が激しく減少した場合は、白血球の産生を促す薬剤を投与することにより回復が期待できます。貧血や血小板減少症に対しては輸血が有効です。


治療部位に起こる可能性のある副作用
放射線が当たっている部位にのみ見られる副作用です。またそれぞれの項で述べる症状も必ず見られるものではなく、1回に照射する線量や最終的に照射した総線量などにより異なります。一時的な症状で治療途中または治療終了後から始まり、治療終了1ヵ月後には治療前の状態に戻ることがほとんどです。

・局所的な副作用
●皮膚の変化
人において放射線治療によく見られる皮膚の副作用には、発赤、色素沈着(いわゆるしみ)、乾燥や皮膚の剥離などがあるといわれています。動物ではこれらに加えて脱毛、色素脱失による白色被毛、湿性剥離(表皮が傷害されて浸出液が出る状態)なども見られることがあります。

このうち脱毛は、その部位に照射される線量によっては永久脱毛となることもあります。また脱毛と同時に色素脱失が起きた場合、再び生えてくる被毛の色は、色素がないので白色です。それ以外の副作用は消毒や抗生剤軟膏、痒み止めの軟膏などで時間はかかりますが治ります。

●口腔
口腔内のがんや鼻腔内のがんに対して放射線治療を行うときに、しばしば口腔内に副作用が見られます。代表的なものとして粘膜炎があります。その痛みのために動物は食事をとることができなくなります。また炎症により口腔内の細菌数が増加して口臭が強くなったり、粘り気のある唾液をたらしたりします。

対処法としては生理食塩水やルゴール液などで口腔内をきれいにします。(以下、省略)

●眼
しばしば鼻腔内のがんが鼻を構成している骨を破壊して、眼球の下の部分に侵入することがあります。このようなときに放射線治療を行うと、どうしても眼が照射野に入ってしまい、眼の部分に副作用が見られることがあります。具体的には結膜炎や乾燥性角膜炎などです。治療には抗生剤点眼薬、抗炎症性点眼薬、ステロイド含有眼軟膏あるいは人工涙液製剤などを用います。

●その他
結腸や直腸においては出血便、しぶり便、排便時の痛み、肺においては放射線肺炎、脳・脊髄においては浮腫や脳圧亢進などが見られることがあります。


- - - - -
『ペットががんになった時―診断・治療から看取りまで』(鷲巣 月美 編 三省堂)p159-p163より引用しました

放射線治療・4回目

快晴、あたたかくて静かな朝。
今朝は、ももの行動パターンが変わる。5:40頃、家族と一緒に起きる。それから、あまりの朝の気持ちのよさに?(おそらく、)外へ。8:30頃、どこからともなく帰ってくると、コタツの中へ直行。今朝は、キッチンやリビングで“座り込み”をしなかった。昨日の晩、明日は最後の治療の日で、朝ごはんは抜きということだけはももに伝えていたけれど…。家族の気持ちを見越したかのような、ももの行動。

061228_104804.jpg
*1ヶ月前、はじめてここに来た日と同じように快晴。

11:10、主治医の先生に、ももを引き渡す。乳腺腫瘍とみられるしこりの治療を、来月早々はじめることを報告する。猫の乳腺は、左右でふたつ(乳首が4つで1セット)と考えるのが正しく、その点からも切除するとしたら片側全部を取るのが、理にかなっているのだという。

放射線治療開始後の体調変化における年齢による差異について。
10歳を境目に差異が見られる。12-13歳だと治療期間中、麻酔によるあるいは放射線治療によると思われる負担が本人(猫)に見られる。通院途中のストレスもかかると思われる。しかし、10歳未満の猫の場合、10歳以上に見られるほどの負担は見られない。ももがずっと、元気でいた理由がわかった。ももは、基礎体力OKということらしい。

これからの健康管理について。

・本人(猫)がしたいように自由にさせてあげること
今後、一番気をつけることは何ですか?と質問したところ、主治医の先生の答え。治療の効果がもっとも現れるように、家族(飼い主)ができることは、本人(猫)が伸び伸び、自由に毎日を過ごせるようにしてあげること。食餌も、ふだんの生活も、きっと治療の方向性や内容もではないかと思う。

なんて、ホリスティックな考え方!飼い主が本人(猫)に代わり、選択、意思決定をするとはいえ、本人(猫)の意図に沿ったものであること。また、むずかしいことではあるけれど、もしも本人が(いつか)、ギブアップと言ったら(伝えてきたら)それをもくめるような、飼い主であること。こうしたことも含まれているのだろうと感じる。うーん、これは難しい…。

・本人(猫)が喜んで食べるものを食べさせること
食餌面で、気をつけることについて。肉食が大切、喜んで食べる鶏や牛肉を与えること(魚でもOK)。がん細胞は脂肪のエネルギー代謝が苦手。良質なタンパク質を多く摂ること。しかし、猫は神経質な生き物、食餌を変えると食べないことが往々にしてある。まず、食べることが大切。本人(猫)が食べるものを与えること。またがん細胞は炭水化物をエネルギー源にするので、控えめに与えること。

・全身状態をつねにより良く保つことにより抵抗力をつけること
がんはこれが大切。サプリメント、食餌等により、本人(猫)の状態をより良くキープするように。
たとえば、抗がん剤治療も本人(猫)の全身状態が良ければ、効果が現れやすく、そうでなければ効果が現れにくい傾向がある。抗がん剤には、多数の種類があり状況に合わせて使用、本人の負担の軽減が可能だが、それも全身状態が保たれていればこそ。


もし、再発したら(素朴な疑問・不安)。
・リンパ腫はほかに、化学療法が適用できる。つまり、もし今後、同じ部位で再発した場合は、化学療法が選択肢になるということのようだ。

・放射線治療は4回で終了。なぜなら、これ以上行うと副作用が出るため。おそらく、今後も続けると激しく副作用が出るレベルに踏み込むのだと思う。綿密な治療計画により、最小限の副作用を許容しながら最大限の治療効果が期待できる照射量が決められ、4回の治療が行われたのだと思う。

- - - - - - - -

夕方、はじめて治療後のももを迎えに行く。キャリングケースの中で、大きな目をしてもう、あまり落ち着きがない様子。朝と、夕方とではぜんぜんももの様子が違う。どうして?待合室に出た途端、外に出たいと「ニャーニャー」鳴き始めた。お腹はすいているし、狭いところから外に出たいし、トイレにだって行きたいし…。ももの気持ちを代弁するとしたら、さしずめこんな感じ?

夕刻のJRの階段や通路が、朝に比べものものしいエネルギーが漂うことも発見。先を急ぐ人が多く(夕方だから、仕方ないが)、その足音だけでもかなりのもの。このような午前中にはない“空気”が、ももの不安やストレスを高めている可能性が大。

家に着くと、体が元気な分、空腹が耐えられない様子。しかし心を鬼にして明日までご飯は抜き。

11時過ぎ、リビングで眠るももを発見、それも爆睡。空腹なのに、文句ひとつ言わずに、眠っていた。移動せずにそのままにする。

061228_225159_ed.jpg
*爆睡中…。


放射線治療・3回目

きのうの晩、家族で治療の日の朝早くももが目を覚まさないための作戦を立てる。午前6時に起床、身支度するひとは、①すり足で廊下、階段を歩くこと。②会話は内緒話程度の声量ですること。ももを極力、起こさないようにするために、物音を立てることは厳禁。 それに、夜、ももに言い聞かせたこと。明日の朝は“断食”なので、9時まで寝ていること。

そのかいあってか(?)、午前9時を過ぎても、ももはずっと昨日の晩から同じ場所で眠っていた。9:10、起こして階下へ連れてくる。高いところに上りたがるのを阻止して、家族がももをキャリングケースに入れる。これが一番まずかったように個人的には思う。どんなときも(可能な限り)、本人(猫)を尊重しなければ。 ももは、ケースの中でずっと険しい顔をしている。治療中、いい子でいただろうか?この出来事は、夜まで尾を引いたような気がする…。

11:35、主治医の先生にももを引き渡す。過去1週間における、ももの様子に関する疑問が解けると、治療はきわめて順調であることがわかる。

これまでに治療後に見られた変化:
・鼻の通りがよくなる →放射線の反応が良い
・鼻水、くしゃみがでる →がん細胞の死骸が鼻水に混ざって外に出てくる

主治医の先生に確認したこと:

・くしゃみ、鼻水のわけ
良い兆候。がん細胞が死んで外に出てくる。鼻水になって鼻の穴から出てくるか、猫がなめて体内に入るか2通りしかない。

・サメキノコの正体
効能:
サメの軟骨 ガンの進行を抑制する
アガリスク 免疫力を上げる
製造・販売元の好意により製品サンプルを一部の患者に渡している。もし本人(猫)が、与えてもいやがらなければ、継続することは差し支えない。主な効果は、免疫力を上げることなど。

・胸のしこり
乳腺腫瘍と見られるももの胸のしこりの治療時期について、主治医の先生に意見を伺う。放射線治療終了後、できるだけ早く治療を始めることを勧められる。終了後すぐに切除してもリンパ腫の治療に影響はない。リンパ腫と胸のしこりの重要度は同程度、つまり悪性。乳腺腫瘍は時間が経つと大きくなる。

- - - - - - - -

帰宅後の様子。
夕方迎えに行った家族によると、帰りのJRで、手に巻かれたままだった点滴のための包帯を取りたくて、落ち着きがなく「にゃーにゃー」鳴いたという。ケースの中で、お座りをせずに中腰でしばらくいたらしい。もものそんな姿を見た覚えがない。

夜10時を回っても、ももはぜんぜん落ち着きを取り戻せないでいる。何度も外に出る、すぐに戻ってくる。確かに室内にいたはずなのに、姿が見えないと思ったら、2階の窓から屋根を伝って外に出て、中庭から帰ってくる。玄関先のプランターの草をかじる。柿の木に登る。室内に戻ると、自分のお皿の前に座る。この繰り返し。抱き上げると、力なくおとなしくしている。床の間のコタツに入り、これで落ち着くと思うと、リビングに戻ってくる。今日はどうしたのだろう?

午前12時を過ぎたら、ご飯を与えようか?困り果てた家族の意見。それはやめよう…、という結論に達する。明日の朝、4時に起きてご飯を食べよう。そう、ももと約束をする。11時過ぎ、やっとコタツにもぐっておとなしく座った。

放射線治療・2回目

朝、いつもの道のり。すっかりそんな感じ。ももは電車のストレスはないようで、ほとんど座りなおすこともなく、ケースの中で静かに、“ずっしり”座っている。今日のケースが一番重かった。

11:15、助手の先生にももを引き渡す。いろいろ質問をしてみた。

・治療の効果
1回目の治療終了後直後から、鼻の通りが良くなったのは、放射線治療の反応が良かったのだと思うとのこと。1日で効果が現れることもある。しかし、治療全体としては、4回で1ターム。そのため、終了後しばらく、相当の期間を含めて効果が現れる余地があり、本の記述はその点を指している。

・サメキノコ
前回、「サメキノコ」と書かれた、薄茶色の顆粒状の薬をもらった。毎朝、ご飯に混ぜて与えると、無味無臭なのでももはご飯を食べてくれる。漢方薬のようなものですとのこと。キノコ類ががんに効くこと、他の部位のがんの猫にアガリスクを与えた飼い主のHPをネットで見たので、ももにもできれば漢方薬をと、思っていた。漢方なら、おだやかに効き、体全体の状態を良くしてくれるだろうという良い先入観、イメージがある。

・治療の様子
放射線治療に要する時間は30-40分程度。3ないし4方向から照射するので、都度、向きや状態を確認しながら、進める。照射時間は部位により30秒~1分程度に設定。今回は、前回部位の確認等を行っているので、多少早く、30分くらいで終了するように思う。その間、何人かの麻酔担当の先生も立ち会う。麻酔中は体温の低下やそのほか状態の変化の可能性があるので、本人(猫)の状態を確認しながら治療が行われる。麻酔をかける時間は、したがって30-40分程度。ももは大勢のプロフェッショナルの先生方に見守られ、治療を受けていることがわかる。

治療後のももは、前回も今日もおっとりしているように見える。猫の元々の気質にもよるが、日中、知らない人の中にひとりでいることも、本人(猫)にとりストレスになると思われるが、その割りには、おだやかな状態であるように感じる。病院で、大切に扱われているからだと思う。

帰宅すると、すっかりいつもの様子。ご飯が食べたくてリビングやキッチンをうろうろしている。家族の誰かの足元に、前足をそろえてしっぽをくるっと両前足に巻いて、置物のように座る。そして、また部屋の中をうろうろする。今日は麻酔をしたから、ご飯が食べられないこと、明日の朝、できるだけ早起きしてご飯を食べよう、そう、何度も言い聞かせて時間が過ぎるのにまかせる。

それからしばらくして、ももが、2階に上がってくる。ちょっと落ち着いた(空腹感から開放された?)感じ。猫の、こういう執着しないところが好き、気分転換が上手。そして、いつもの場所(ウールの毛布の上)ではなく、フリースのひざ掛けをした私の膝の上に座り、のどをゴロゴロ鳴らし始めた。「ゴロゴロ」をするのは久しぶり。鼻の通りが悪くなって以来、はじめて。もう、こんなに回復している。ゴロゴロができるほど、ももの鼻の状態も精神状態(気分)も良好なのだと思う。

本日の体重:3.50kg(夜9時)

放射腺治療の特徴

さあ、明日は2回目の放射線治療。先週末から食欲が戻り、本人(猫)もいきいきしてきて、これまでの経過は順調。さいわい、点滴にお世話になることもなく無事に明日が迎えられる。

『ペットががんになった時』が昨日、アマゾンから届いた。放射線治療の特徴として次のように書かれている。

- - - - - - - - - -

ここで放射腺治療の特徴についてつけ加えておきたいと思います。放射線治療の効果は、じわじわとゆっくりと現れるのが一般的です。一般に細胞の分裂する速度が速い(速いか遅いかを見極めるひとつの目安はがんの大きさです。日に日に大きくなるがんは分裂する速度が速いと言えます)と治療の効果も早く現れ、遅いとゆっくりと効果が現れます。そのため、放射線治療の効果が最大になるのは治療終了後、約1ヶ月経ってからであり、遅いものは半年あるいは1年経過してからようやく効果が現れてくるものもあります。

- - - - - - - - - -

※『ペットががんになった時』(鷲巣月美 編 三省堂)p156-p157より、一部を引用しました


ということは、ここ数日の鼻の通りの良さはいったい、どうして?がんの分裂速度が早いということ?

もうひとつ、リンパ腫が脳に達した猫の飼い主の体験が掲載されていた。最初にリンパ腫と診断されてから、治療を続けて、ちょうど2年後のこと。ももにとっても、決してひとごととは思えない。こうして、自分ごととして考えられる余地があればあるほど、本人(猫)にとっても、家族にとっても的確な選択ができるようになるのだと思う。体験を惜しみなくシェアしてくださる飼い主の方に、感謝したいと感じた。

本日の体重:3.65kg


呼吸の大切さ

先週金曜日(放射線治療1回目の翌日)の夜、ももが眠っているところを見ると、鼻と口でリズミカルに呼吸をしていた。鼻で吸い、口から吐いてという風に。猫が口で呼吸をするところ、ほとんどはじめて、まじかに見たように思う。

きのう(日曜日)からは、鼻の音がしなくなり、鼻の周りもきれいになった。鼻汁(ビジュウというらしい)がほとんど出ていない。また、お皿に注いだ牛乳を、舌を使って飲めるようになった。まだ治療は1回目が終了したばかり、この劇的な変化はいったい、どうして?理由はわからないが、現象面で見る限り、きっと鼻の具合がいいので、呼吸がしやすくなり、ご飯が食べやすくなって食欲が戻り、その結果、顔つきも元のももに戻ってきたし、行動範囲も広がってきたのだろう。

「ギューギュー」「ガーガー」いつも、呼吸のたびに鼻の音がしていた。切除しきれなかった腫瘍が鼻腔内を占領しあるいはその後増殖して、呼吸の妨げとなっていたようだ。それが、昨日からしなくなった。いまも、気持ち良さそうにすやすや眠っている。

呼吸がどれほど体に影響を及ぼしているか、ふだんなかなか気づくことができない。というのも、生まれてからずっと、空気のように無意識に呼吸をして生きているから。しかし、いったん意識しだすと、呼吸の浅さ、深さで体の状態が異なること、精神状態にまでつながっていることがだんだんわかってくる。もし、呼吸が思うようにできないと、どのような変化が起こるかももを見て気づかされた。

呼吸は生命の源、呼吸が浅くなり、呼気が体内に取り入れにくくなると、おおげさにいえば“生命力が低下”していくようだ。これまでのももの食欲不振は、麻酔でも放射線でもなく腫瘍が鼻腔を塞ぎ、呼吸が損なわれたこと、呼吸に主因があったように思う。

今日も、日中ご飯をよく食べたという。
本日の体重:3.65kg

CT検査結果を踏まえた放射線治療が及ぼす影響に関する説明

腫瘍の範囲は広く眼の下、脳の近くまで達している。そのため両目がほぼ完全に、放射線照射範囲に含まれる。この大学の使用する放射線設備(機械)は、四角い範囲に対して放射線を照射するタイプのもの、したがって、病巣が広範囲に渡ることから両眼への照射は避けることができない。

顔面正面から照射するため顔の毛が抜け、色素沈着する可能性も高い。4方向から照射をする、これは皮膚への負担を軽減するためのもの。(照射位置の関連から)上あごのただれの心配はないでしょう。

白く見える部分が病巣。一部鼻液で、影が映っている部分もある。

小さなたくさんのCT画像を見ると、顔の中心部分がほとんど白く写っている。いったい、いつから腫瘍がももの顔のすぐ下にでき始めていたのだろう。くしゃみをし始めたのは10月はじめ、左の鼻に肉(腫瘍)が盛り上がってきたのが10月中旬、病巣がよほど大きくなってからでなければ、発見するためのシグナルは出ないものなのだろうか?

ぜんぶまとめて、受け止めよう。ももの腫瘍は小さくなる、そのプロセスがもう始まっている。80症例のうち、一症例だけ放射線治療の効かない子がいたと、主治医の先生が話してくれた。その確立からすれば、ももの腫瘍は小さくなろうとしているといえる。もし転移があったとしても、それは神様がきめたももの寿命。だから時間を、大切にしようと思う。ももと一緒にいる時間を。

放射線治療・翌日

昨日の晩(夜中の1時過ぎ)、空腹感を感じたらしく、自分のお皿の前にすわる。明日、早起きしてご飯を食べようねと話して2階へ誘導する。ももはおとなしく言うことをきく。自分から率先して階段をのぼっていった。

今日は、朝からモリモリご飯を食べる。時々自分のお皿の前にやってきて、少しづつ食べる。食べ方にも勢いがある。おいしそうに猫缶を食べている。全身麻酔による影響を想定していたが、今のところ本人(猫)は比較的元気。すこし重みがついた。発症前の重さには匹敵しないとはいえ。週末に、点滴か?と心積もりをしていたが、この分だと心配なさそう。

よく眠るし、良く食べる。気のせいか、スウー、スウーと、鼻で息をして眠っているように見えることもあった。たった1回の治療で…?と思い直したが、ももの様子を見ていると、治療前に比べ楽になっているように見える。

Appendix

RSSフィード

Extra

最近の記事

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

プロフィール

ロングテイル

Author:ロングテイル
名前:もも
1997年生まれ
毛色:茶色
好きなこと:
玄関脇のかさぎから空を眺めること、柿の木に登ること。

*このブログについて
(by ロングテイル)
物心ついた時から猫が大好きで、猫とともに暮らして30年以上。
2006年秋、もも(当時9歳)が鼻腔内リンパ腫と乳腺癌を同時に発症。
猫の病気や食事のあり方についての理解不足を反省し、このブログを作りました。特に、鼻腔腫瘍に対する放射線治療、乳腺切除手術と回復の過程について書いています。そのほかに、治療後の様子や日々感じたこと、病気について調べたことなどを書きとめていきます。

*主な内容は次のとおりです。
 ・鼻腔内リンパ腫の治療と予後
 ・乳腺切除手術後の回復過程
 ・がんの猫の食餌管理
 ・猫の乳がん
 ・おすすめの猫本
 ・ももの食事

参加ブログランキング

にほんブログ村 猫ブログへ
ブログ村 猫ブログ
FC2ブログランキング 猫ブログへ

FC2 ブログ★ランキング

人気Blogランキングへ

人気Blogランキング

人気ブログランキング - ももの時間

タグ


ももの時間
ももの時間・バナー

トラックワード

おすすめ商品






リンク先:バッチフラワーレメディ
バッチ フラワーレメディ


猫砂 キャットフード キャットタワー 猫グッズなど猫ちゃんのための専門店。6年連続で楽天市場 Shop of the Yearのジャンル賞を受賞!

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター

Thank you for your visiting for my blog!!
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。